[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
高等教育・研究省(MESR)
元記事公開日:
2023/04/27
抄訳記事公開日:
2023/05/19

21年の国内企業の研究投資、コロナ禍前の水準に戻る

En 2021, l’effort de recherche des entreprises revient à son niveau d’avant la crise sanitaire

本文:

(2023年4月27日付、高等教育・研究省(MESR)の標記発表の概要は以下のとおり)

高等教育・研究省は4月27日、フランスに所在する企業による2021年の国内研究開発支出(DIRDE)が、前年比で1.6%増加したと発表した。これらの企業は研究開発(R&D)活動に303,000人(フルタイム(FTE)相当。以下同じ)を雇用し、対2020年比で3.1%増加している。DIRDEの上位3地域圏で、DIRDE全体の67%を占め、R&D人員の64%の雇用となる。

2021年の具体的な数字は以下のとおり。

▽DIRDEは1.6%の増加:暫定データによると、国内企業のDIRDEは364億ユーロである。価格動向調整後のDIRDEは2019年に2.3%増加し、2020年に3.0%減少した後、2021年に1.6%増加した。コロナ禍後の変動もあり2020年に1.52%であったDIRDEの対GDP比は、2021年に収縮し、1.45%となった。

▽製造業のDIRDEは安定:2021年、製造業のDIRDEは2020年に5.9%減少した後、安定している。研究に関わる上位3つの産業部門(自動車産業、航空機および宇宙製造、製薬産業)でDIRDE全体の28%を占める。自動車産業のDIRDEは、2019年に9.8%減少した後、2021年も10.0%減少し、量的には39億ユーロとなった。航空機および宇宙製造のDIRDEは、2020年に大きく減少(-10.8%)して34億ユーロになった後、2021年にわずかに増加した(量的には+1.5%)。製薬業界のDIRDEは、2021年には2008年以来の減少に歯止めがかかり、量的には1.3%増加し、28億ユーロに達した。

▽サービス部門のDIRDEは、2004年以来の増加を継続:サービス部門のDIRDEは増加し続けており、2021年に5.9%増加し、108億ユーロに達する。特に出版、メディア、放送の増加は計+9.1となり、専門的、科学的、技術的活動では計+8.8%となった。一方、電気通信部門は減少し続けている(2020年の-4.5%の後、2021年には-8.8%)。

▽企業のR&D人員の採用は全体の中でより少ない:2021年、国内企業はR&D活動に303,000人を雇用しており、2020年は3.6%増加、2021年は3.1%増加した。R&Dに関わる研究者と技術者(博士課程学生を含む。以下同じ)の数はややダイナミックさを欠き、2020年は4.1%増加、2021年には1.5%増加した。2021年には、R&Dに関わる研究者と技術者がR&D人員の68%、206,600人となっている。

▽上位3地域圏のDIRDEで全体の67%を占め、R&D人員の64%を雇用:2021年はイル・ド・フランス、オーヴェルニュ・ローヌ・アルプおよびオクシタニーがDIRDEの上位3地域圏であり、全体の67%を占めている。R&D人員の64%、R&Dに関わる研究者および技術者の68%を雇用する。2021年のDIRDEでイル・ド・フランスは、148億ユーロ(DIRDE全体の41%)を費やし、R&D人員全体の38%(114,600人)を雇用し、オーヴェルニュ・ローヌ・アルプ地域圏は、59億ユーロの投資、R&D人員47,500人の雇用という点で2番目の地域圏である。最後に、オクシタニーの企業は、DIRDEで38億ユーロを投入し、R&Dに31,300人を雇用している。R&D人員全体に占めるR&Dに関わる研究者と技術者の割合では、イル・ド・フランス(77%)、オクシタニー(71%)、プロヴァンス・アルプ・コートダジュール(71%)が特に高く、グラン・エスト地域圏(70%)も高い。

[DW編集局]