[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2023/04/24
抄訳記事公開日:
2023/05/24

気候・環境・エネルギー・クリーン産業での協力を深化するEU-ノルウェー「グリーンアライアンス」結成

European Green Deal: New EU-Norway Green Alliance to deepen cooperation on climate, environment, energy and clean industry

本文:

(2023年4月24日付、欧州委員会の標記発表の概要は以下のとおり)

本日、欧州連合(EU)とノルウェーは、共同の気候変動対策、環境保護の取り組み、クリーンエネルギーと産業転換に関する協力を強化するため、「グリーンアライアンス(Green Alliance)」を結んだ。

両者は、1990年比で温室効果ガス排出を少なくとも55%削減し、遅くとも2050年までに気候中立を達成するという、それぞれのコミットメントを再確認している。双方は、エネルギー安全保障、環境保護、人権を確保しながら、パリ協定に基づき地球の温度上昇を1.5℃以内に抑えることを目指している。EUとノルウェーは、パリ協定、および国連生物多様性会議COP15で合意された歴史的な生物多様性協定を確実に成功させるため、緊密に協力していく。

「グリーンアライアンス」は、次の優先領域に焦点を当てる。

・気候変動への適応、炭素価格、炭素除去、炭素の回収・輸送・利用・貯蔵に関する協力など、気候変動対策への取り組みの強化
・生物多様性の損失や森林の劣化・破壊の阻止と回復、循環型経済の促進、プラスチックのライフサイクル全体への対処、化学物質と廃棄物の管理に関する世界基準の策定、持続可能な海洋管理に焦点を当てた、環境問題への協力強化
・「持続可能な原材料」や「バッテリーバリューチェーン」などの戦略的パートナーシップを通じた、グリーン産業への移行支援と政治的・産業的協力の強化
・水素と洋上再生可能エネルギーに焦点を当てた、クリーンエネルギーへの移行の加速
・温室効果ガスの排出ゼロと汚染ゼロ輸送に重点を置いた、すべての輸送手段部門の脱炭素化
・循環型経済とネットゼロ経済への転換加速に必要な革新的環境ソリューションの世界基準を設定するための規制およびビジネス面での協力の強化
・脱炭素化、再生可能エネルギー、バイオエコノミーの分野における研究、教育、イノベーションに関する既存の協力関係の強化
・欧州を環境的に持続可能で、気候中立で、気候変動に強い経済へと導くための、持続可能な資金支援と投資の促進に関する協力

これは、2021年に調印された「日・EUグリーンアライアンス」に続く2番目の協定である。EUとノルウェーは、地球規模で野心的な気候変動対策を共同で推進することにも合意している。

[DW編集局]