[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦経済・気候保護省(BMWK)
元記事公開日:
2023/05/12
抄訳記事公開日:
2023/06/08

スマートメータ法が成立

Smart Meter-Gesetz final beschlossen: Flächendeckender Einsatz intelligenter Stromzähler kommt

本文:

(2023年5月12日付、ドイツ連邦経済・気候保護省(BMWK)の標記発表の概要は以下のとおり)

連邦議会は本日、エネルギー転換のデジタル化を再開するためにBMWKによって提出された法案を最終承認した。この法案の目的は、ドイツ全土でデジタル電気メータ、いわゆるスマートメータの設置を加速することである。スマートメータは、2032年までに全国の家庭や企業で利用される予定である。電源をデジタル制御することにより、気候変動に影響をもたらさないシステムを構築できるだけではなく、消費電力について消費者自身により明確な情報が提供できるようになる。本法によりスマートメータ・システムの迅速な設置に法的な裏付けが与えられるとともに、エネルギー供給のデジタル化が推進される。

スマートメータの大きな利点は、電力消費量やグリッドに供給される電力量を測定して請求書を作成できるようにするだけではなく、停電を記録し、グリッド・オペレータに重要な情報を提供し、発電、グリッド負荷、消費を自動的に調整できることである。このようにして、絶えず変化するエネルギー・システムでも、発電と需要をマッチングさせることが可能となる。

本法には、スマートメータの設置と普及のためのスケジュールが定められており、2025年までに、対象者の少なくとも20%、2028年までに少なくとも50%、2030年までに少なくとも95%にスマートメータ・システムの設置が義務付けられている。

この法律により、すべての電力会社は、2025年から変動制の料金を提供する必要がある。これにより、消費者は電力消費をより費用対効果の高い高発電時間帯にシフトすることができる。消費者は自分の消費行動を分析することができ、自分の電気使用量に合った電力料金を見つけることが可能となる。

本法では、スマートメータ技術に関連して、データ保護とデータ・セキュリティについて高い要件を設定している。連邦情報セキュリティ庁(BSI)の拘束力のある基準にもとづいて、スマートメータ・ゲートウエイは、テストと認定がなされており、永続的に高レベルの保護が保障されている。

[DW編集局]