[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2023/05/22
抄訳記事公開日:
2023/06/09

BMBF:核融合発電を強力に推進

Stark-Watzinger: Brauchen mehr Ambition auf dem Weg zu einem Fusionskraftwerk

本文:

(2023年5月22日付、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)の標記発表の概要は以下のとおり)

BMBFによって設立されたレーザー核融合に関する専門家委員会は本日、レーザー核融合に関する産業および研究拠点としてのドイツの可能性を分析し、さらなる研究と実装を勧告する覚書をBMBF大臣であるベッティナ・シュタルク=ヴァッツインガー(Bettina Stark-Watzinger)氏に手渡した。

これに関するBMBF大臣のコメントは次の通りである。「核融合はすべてのエネルギー問題を解決する大きな機会となるもので、核融合発電への道を拓くために、この覚書は重要なものである。そこには、幅広く明快な分析と貴重な推奨課題が書かれている。ドイツには、レーザー分析のノウハウを通じて、将来の核融合へ貢献できることが数多くある。BMBF大臣としては、核融合拠点としてのドイツにとって適切な枠組み条件を作り出すことを考えており、そのために、研究助成を、より目標に沿ったものとしたい」

専門委員会の委員長であり、フラウンホーファー・アーヘン・レーザー技術研究所長であるコンスタンチン・ヘフナー(Prof. Constantin Häfner)氏は、次のように付け加えた。「専門家委員会は、核融合は無尽蔵の燃料を通じて継続的にクリーンで効率的なエネルギー供給を可能にすると考えており、長期的にはドイツのエネルギー供給に大きく貢献し、多様なエネルギー供給を通じてドイツを強靭化できる可能性がある。核融合技術をできるだけ早く実装するためには、産業界と公的研究機関が核融合発電所の技術を共同開発するための条件を見つけて構築するイノベーション・エコシステムを今すぐ創り上げることが重要である。今こそこのテクノロジーを活用して、ドイツを革新的で未来志向のビジネス拠点として確立する適切な時期である」

2022年12月にBMBFは、これまでドイツではほとんど研究されてこなかったレーザー核融合の分野を評価するための専門家委員会を設立した。専門家委員会は過去3か月間かけて、レーザー核融合とさまざまなサブテクノロジーの技術的成熟度の幅広く明快な分析と、特にドイツの状況を考えた今後の進め方に関する貴重な推奨事項を含む覚書を作成した。

[DW編集局]