[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
首相府
元記事公開日:
2023/06/07
抄訳記事公開日:
2023/06/27

優先プログラム「デジタル医療」正式に開始

France 2030 : l’Inserm et Inria, pilotes d’un programme national d’envergure sur la santé numérique

本文:

 政府は7日、「優先研究プログラム」(PEPR)の一つに採択している「デジタル医療」プログラムを正式に開始したと発表した。7年間で6,000万ユーロを投入し、デジタル技術をてこに、医療分野の「急進的イノベーション」の実現を目指す。

 PEPRは、国が特に重視する研究を採択して資金を優先的に配分するプログラムで、5か年投融資計画「フランス2030」(医療系の投融資は「医療イノベーション2030」と称される)の枠組みから拠出される。採択は、既存の分野・領域区分にもとづく「通常型PEPR」と、分野・領域として確立するかどうかがわからないものの試行的に進める「探索型PEPR」の2種類に分かれている。

 今回の「デジタル医療」は、2023年5月現在、21種類ある「通常型」プログラムの一つとして採択されており、国立保健医学研究所(INSERM)と国立情報科学・自動化研究所(INRIA)で準備が行われてきた。

 プログラムでは、▽各患者のいわゆるマルチレベル分析と呼ばれるデータを獲得すること、▽これらのデータを活用し、より進化して各患者に特化した情報提供体制を構築すること――を主な方針として定めている。また将来的な目標としては「臨床、遺伝学、映像技術、生物学など、医学関係の手法で得られる情報、さらには病歴、社会人口統計、生活習慣などの情報全般を駆使することで、生涯にわたり最適な扶助をすべての患者に提供すること」としている。

[DW編集局]