[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国家科学技術会議(NSTC)
元記事公開日:
2023/05/25
抄訳記事公開日:
2023/07/03

NSTC、警察活動に関するデータの収集、分析、透明性に関する報告書を公表

Equity and Law Enforcement Data Collection, Use, and Transparency

本文:

(2023年5月25日付、国家科学技術会議(National Science and Technology Council :NSTC)の標記発表の概要は以下のとおり)

大統領令14074において、米国の警察活動に関するデータの収集、分析、透明性の向上が警察への信頼と責任を高めるために重要であることが強調された。本大統領令に基づき、警察活動に関する正確かつ信頼性の高いデータをすべての米国民に提供するためのロードマップが記載された報告書[Equity and Law Enforcement Data Collection, Use, and Transparency]が公表された。その概要は以下のとおりである。

警察データの質にはばらつきがあり、本年1月1日時点で連邦捜査局(FBI)の「全国事件ベース報告システム(National Incident-Based Reporting System:NIBRS)」に参加している法執行機関は67%、同じく2022年に「武力行使データ収集(Use-of-Force Data Collection)」にデータを提供した法執行機関は47%にすぎない。また、警察のデータセットには、より公平な警察活動を推進するために必要な人口統計学的、地理学的、およびその他の変数が含まれていないことが多い。警察活動のデータの利活用に関して、次の5つの改善策が挙げられる。

① 地域のリーダーは、警察に対して、詳細なデータの収集、より公平な政策設計への活用、説明責任を果たすための定期的データ共有を促進するよう奨励すべきである。
② 各州は、警察活動に関する詳細なデータの収集と共有を義務付け、支援すべきである。
③ 各連邦機関は、法執行のデータ収集の簡素化、標準化、現代化のために協力すべきである。
④ 州、部族、地方、準州の警察機関は、連邦のデータ収集に対して定期的にデータを提供し、またデータを公開するための技術的能力を構築すべきである。
⑤ あらゆるレベルの政府は、法執行機関のデータの収集と共有を政策決定に活かすため、必要に応じてデータや関連技術の専門家や市民社会と協議すべきである。

[DW編集局]