[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
大学病院拠点ネットワーク
元記事公開日:
2023/07/11
抄訳記事公開日:
2023/07/19

「大統領はIHUの支持を」 6拠点が共同声明

Inquiétudes sur le modèle des Instituts hospitalo-universitaires

本文:

 フランスの大学病院拠点(IHU)6か所のトップは11日、政府が5月に公表したIHUの増設計画に「不安感」を表明し、マクロン大統領にIHUの意向を支持するよう求める共同声明を発表した。具体例は言及されていないものの、複数の省庁間で難しい調整が必要となる場合を念頭に置いている模様だ。

 共同声明を出したのは、政府の「医療イノベーション計画2030」に採択されている7か所のIHUのうち、地中海地区感染症対策IHU(南部マルセイユ)を除く6か所(▽FOReSIGHT=パリ特別市、▽Imagine=同、▽ICAN=同、▽ICM=同、▽Lyric=西部ジロンド県、▽IHU de Strasbourg=東部ストラスブール)のトップ。声明は「IHUモデルに関する不安感」と題している。

 IHUは、医療分野の領域横断研究やイノベーションを目指す拠点形成プログラムで、2011年にスタート。医療サービス、研究、技術移転の教育などを同一の拠点において推進しているが、政府は、既存7か所に加えて新たに12か所のIHUを作ることなどを盛り込んだ計画を策定。5月12日にマクロン氏自らが発表した。

 共同声明は、この計画を「自律的な医療を作る国の努力を再確認するよいニュースだ」と評価。「(IHUの)モデルが有効であることは証明済みだ。(各IHUは)国際的な認知度とわかりやすさにもとづき、今後は製造業界やスタートアップ関係者などとも連携できる」などとした。

 その一方で、政府が昨秋に新設した「医療イノベーション庁」(AIS)にも言及。AISは、IHUとも連携しながら省庁間の壁を越えた政策推進を目指しているが、「逆説的だが、こうした努力が新たな軋轢(あつれき)を生んでいる」「IHUは過去に行政機関同士の軋轢の板挟みになった」「(IHU)モデルの脆弱性は必ずしも解消されているとは言えない」とも指摘。こうしたことを解決できるのは「大統領しかいない」「われわれは大統領の支持を求める」として、マクロン氏がIHUの意向に賛同する形でリーダーシップをとることを求めた。

[DW編集局]