[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2023/06/14
抄訳記事公開日:
2023/07/21

WBGU、「健康な地球での健康な生活」報告書を発表

Eine gesunde Erde ist die Grundlage für unser Leben

本文:

(2023年6月14日付、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)の標記発表の概要は以下のとおり)

本日、「地球環境変化に関する科学諮問委員会(WBGU)」は、シュテフィ・レムケ(Steffi Lemke)連邦環境大臣とユーディート・ピルシャー(Judith Pirscher)BMBF事務次官に、報告書「健康な地球での健康な生活」を提出した。報告書では、グローバルな観点から自然と人間の相互作用について分析している。

レムケ大臣は、「将来の健康的な生活は、気候危機、種の絶滅、汚染危機を制御することによってのみ可能となる。報告書は、地球保護に関する進行中の国際交渉、地球規模の生物多様性フレームワークなどの行動プログラム、化学物質やプラスチックによって引き起こされる汚染や健康への影響との闘いなどの効果的な」実施に追い風であり、緊急の指令でもある。気候、自然、資源の保護の間に、そして環境と健康問題との間に、多くの相乗効果があることは朗報であり、今こそ、それらを、さらに活用すべきである」と述べた。

ピルシャー事務次官は、「健康とイノベーションのための将来の戦略は、『すべての人の健康を改善する』ことを使命としており、とりわけ『ワンヘルス(One Health)』に基づく予防のための研究に焦点を当てている。このことを念頭に置いて、今年から、生物多様性の保全と予防的健康保護が交わる分野、たとえば都市の緑地構築など、新たな研究資金で基礎的かつ実践的な研究を強化する予定である」と説明した。

WBGUは報告書の中で、気候変動、生物多様性の喪失、環境汚染などの地球規模のリスクと人間の健康との関連について詳しく述べている。これらの問題を解決するためにWBGUは、「人々の健康は健康な地球に」というビジョンを策定した。その実現のためには、既存の医療システムの変革、共存する新旧の健康リスクの予防強化、「グローバル緊急事態ガバナンス」による国際協力の改善、持続可能性、気候、生物多様性に関する、目標と協定の遵守が必要である。

[DW編集局]