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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府
- 元記事公開日:
- 2023/06/22
- 抄訳記事公開日:
- 2023/07/24
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米印が二国間協力を推進
FACT SHEET: Republic of India Official State Visit to the United States
- 本文:
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(2023年6月22日付、大統領府の標記発表の概要は以下のとおり)
インドのモディ首相の公式米国訪問に伴い、今後の米印協力の概要が公表された。
1. 未来に向けた技術パートナーシップ
■半導体サプライチェーンの強化:米国のマイクロン社とアプライドマテリアルズ社は、インド国内に半導体関連施設を建設する。
■重要鉱物パートナーシップ:米国などにより設立された「鉱物安全保障パートナーシップ(Minerals Security Partnership:MSP)」にインドが新たに参画する。
■先進通信:インドと米国はOpen RANシステム実装および通信技術の研究開発に関する官民合同タスクフォースを立ち上げる。
■宇宙の新たなフロンティア:宇宙探査を推進する「アルテミス協定(Artemis Accords)」にインドが署名した。
■量子、先進コンピューティング、人工知能(AI):米国とインドは、共同研究を促進するため、米印共同量子調整メカニズム(Joint Indo-U.S. Quantum Coordination Mechanism)を設立した。また、AIと量子技術の開発に200万ドルの共同助成金を立ち上げた。
■最先端の研究:インド原子力省(DAE)は、米国エネルギー省(DOE)の加速器の共同開発に向けて現物出資を行う。2. 次世代防衛パートナーシップ
■ゼネラル・エレクトリック社のF414 エンジンの共同生産: 両国はインドでのF414ジェットエンジンの共同生産を了承した。
■ゼネラル・アトミクス社のMQ-9Bの調達:インドはMQ-9BシーガーディアンUAVを調達する。
■船舶の維持管理および修理:両国は、米海軍の中航艦船がインドの造船所で整備や修理を受けることができるようにする契約を締結した。
■より強固な防衛協力:防衛協力の強化を可能にするツールを運用するための措置を進めた。
■防衛「イノベーション・ブリッジ」:大学、インキュベーター、企業、シンクタンク、民間投資関係者のネットワークである「インド・米国国防加速エコシステム(INDUS-X)」が2023年6月に発足した。
■防衛産業協力ロードマップ:先進防衛システムの共同生産や未来技術の共同研究、テスト、プロトタイピングを加速させるための政策指針を提供する3. 繁栄の共有と国民への貢献
■ビザの国内更新:米国は、インド人などの一時的就労ビザの更新手続緩和を開始する。
■新領事館:米国はインドの2都市に新領事館を開設する。
■学生交流と奨学金:両国は、米国大学協会とインド工科大学を含むインドの主要教育機関による新たな共同タスクフォースを発足させた。
■大学の研究パートナーシップ:農業、エネルギー、健康分野における研究パートナーシップと交流を促進する。
■文化財:インドからの文化財の違法な売買を防止し、文化財の保護と合法的な交換に関する協力を強化する。
■歴史的な航空機取引:エア・インディアとボーイング社は、2023年2月、200機以上の米国製航空機の購入で合意した。
■信頼による貿易問題の解決:両国間の6つの未解決のWTO紛争が相互に合意した解決策によって解決された。4. グローバルな舞台でリードする
■インド太平洋:米国は、インドが2015年に発足させた、安全、安定した海洋領域を推進する「インド太平洋海洋イニシアチブ(Indo-Pacific Oceans Initiative)」に参加する。
■グローバルな協力:2022年12月の再開に続き、今年もグローバルイシューフォーラム(Global Issues Forum)を開催し、人身売買、食糧不安、人道的災害救援などの世界的課題について協力する。
■グローバル・ガバナンスにおけるインドの役割の強化:米国は、インドの常任理事国入りを改めて支持し、国際エネルギー機関(IEA)へのインドの加盟を支持することを表明する。
■デジタル・パートナーシップ:両国は、新興国の開発課題に対処するため、「米印グローバル・デジタル開発パートナーシップ(U.S.-India Global Digital Development Partnership)」を構築する。5. 持続可能な開発とグローバル・ヘルスのためのパートナーシップ
■エネルギー協力:気候・エネルギー目標達成のために協力し続ける。
■クリーンエネルギ技術への投資:インドのVSK Energy LLCは、コロラド州などの垂直統合型のソーラーパネル製造事業に、また、インドのJSWスチールUSAは、洋上風力発電ラボの需要に対応するオハイオ州の製鉄所に投資すると発表した
■グリーン技術への投資:両国は、インドにおける再生可能エネルギーなどのプロジェクトに対する革新的な投資プラットフォームの創設を約束した。
■運輸部門の脱炭素化:USAIDは、2030年までに炭素排出量をネットゼロにするというインド鉄道の目標に向けて協力する。
■バイオ燃料イニシアチブ:「グローバル・バイオ燃料アライアンス(Global Biofuels Alliance)」下で、バイオ燃料の利用を加速するための協力を促進する。
■災害に強いインフラ教育イニシアチブのための連合(Coalition for Disaster Resilient Infrastructure Education Initiative):USAIDは、インフラ・レジリエンス学術交流(IRAX)に資金拠出する。
■がんと糖尿病との闘いの加速:米国国立がん研究所は、2つの新たな助成金を通じて、米印協力を促進する。
■麻薬対策協力:両国は、合成麻薬、フェンタニル、前駆物質を含む違法薬物の不法生産と国際取引を阻止するため、より広範で深化した二国間の麻薬対策の枠組みを構築しており、これを医薬品サプライチェーンのモデルとして世界に紹介する。 [DW編集局]