[本文]
-
- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 首相府
- 元記事公開日:
- 2023/07/12
- 抄訳記事公開日:
- 2023/07/25
-
AIS、有力クラスター法人と提携 医療イノベーション目指す
- 本文:
-
医療イノベーション庁(AIS)は12日、医療分野で特に有力な産業クラスター(競争力拠点)4か所の運営法人と正式に提携すると発表した。クラスターに集まる企業や研究機関に政府肝いりの活動を積極的に担わせることで、重要な国策である同分野のイノベーションへの取り組みを、各地で加速させたい考えだ。
政府は、5か年投融資計画「フランス2030」の10目標の一つに「フランスを医療分野において欧州で最もイノベーティブで自律的な国にする」ことを掲げ、これを「医療イノベーション計画2030」(投資総額75億ユーロ)として特に区別。首相府投資総務庁管轄のAIS(2022年秋に新設)が計画の推進を担当している。
今回AISが提携したのは「エノシス・サンテ」と呼ばれる法人。▽首都パリの「メディセン」(Medicen)、▽東部ストラスブールの「ビオバレー・フランス」(BioValley France)、▽南東部リヨンの「リヨンビオポール」(Lyonbiopôle Auvergne-Rhône-Alpes)、▽南部マルセイユの「ユーロビオメッド」(Eurobiomed)の4クラスターを一元的に運営する法人として、2022年に結成された。
同法人によると、4クラスターには産官学の関係者が計約1,500人集結。05年以降、研究開発には50億ユーロが投じられ、およそ1,000件のプロジェクトを推進。230以上の製品やサービスを実用化したという。AISはこうした実績を生んだ研究開発の資源を効果的に活用することで、国内の各地でイノベーションを実現したい思惑があるとみられる。
AISのリズ・アルテ長官は「競争力拠点は、AISが各地域とパートナーシップを持つための貴重な中継役だ。AISが進める取り組みにさらなる相乗効果を発揮させ、医療システム全体、医療関係者、患者を利するプロジェクトを進めていきたい」と述べた。またエノシス・サンテのクリスティアン・ドゥルーズ社長は「関係エコシステムではAISの関与を望む声が根強く、そうした声に競争力拠点が応えていけるだろう」と話した。
[DW編集局]