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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府
- 元記事公開日:
- 2023/06/20
- 抄訳記事公開日:
- 2023/07/25
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マクロ経済モデルへの気候の組み込みに関するNASEMワークショップの報告書
Readout of the National Academies Workshop on Incorporating Climate into Macroeconomic Modeling
- 本文:
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(2023年6月20日付、大統領府の標記発表の概要は以下のとおり)
先週、大統領経済諮問委員会(Council of Economic Advisers:CEA)、大統領科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy:OSTP)の代表をはじめとするバイデン政権関係者が、全米科学・工学・医学アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine:NASEM)主催の「マクロ経済モデルへの気候の組み込み」に関するワークショップに参加した。そこでは、政府のマクロ経済予測に気候変動の経済的影響を反映させるための最近の分析と現在の分析手法が発表された。
本ワークショップは、「マクロ経済および気候関連のリスク・機会に関する円卓会議」の4回のうちの初回であり、マクロ経済モデルにおける気候変動の算定方法、気候変動の物理的および転換のリスクの予測戦略などに関する総合的な議論が行われた。気候変動、マクロ経済、公共政策の分野を横断して、科学者、政策立案者、市民団体やビジネス部門のリーダーが参加した。
2050年までにネットゼロ経済へ移行する方針を実現するための大統領令は、気候関連の財政リスクの原因の特定と、大統領予算の経済的前提および長期予算予測における気候リスクを定量化する手法の開発を求めた。気候変動とエネルギー転換のマクロ経済への影響を正確にモデル化する新たな分析ツールは、政府によるリスク予測および管理を改善することとなる。
CEAと関連省庁は、気候リスクを予算上に表す方法を改善してきており、今後、気候変動とエネルギー転換のリスクを会計上で処理するツールとモデルを開発する指針が示される予定である。また同様の専門的会合が国内外で開催されており、世界的な知識ベースの構築、ネットゼロ経済に向けたツールが開発されていくこととなる。
[DW編集局]