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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)
- 元記事公開日:
- 2023/06/27
- 抄訳記事公開日:
- 2023/08/01
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NASEM、外国資本の言語・文化教育機関に関するリスク軽減策を提言
- 本文:
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(2023年6月27日付、全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)の標記発表の概要は以下の通り)
NASEMは、外国資本によるキャンパス内の語学・文化教育機関に関わるリスクを特定し、軽減するために米国の大学が取るべき措置をまとめた報告書を発表した。これは、議会の要請を受けて作成されたもので、1月に発表された報告書に続くものである。先行の報告書は、中国政府出資の言語・文化センターである孔子学院について検討し、米国防総省(DOD)の研究資金を受ける大学が孔子学院を設置する際に、大学が満たすべき条件を勧告した。
今回の報告書は、外国資本による言語・文化教育機関を米国のホスト機関が受け入れる場合について、より広範に検討しており、次の提言を含んでいる。
■ホスト機関は、外国資本による機関に関連するリスクを特定、対処、軽減するための適切な方針、手順、プロセスを策定・実施する
■ホスト機関は、学問の自由や表現の自由など、米国の教育の中核的価値を明確化、確保、推進し、外国資本による機関に完全に遵守させる
■ホスト機関は、懸念国の資本による機関を受け入れる場合は、追加的な審査を検討する
■ホスト機関は、管理者、教職員、スタッフに対して、外国資本による機関との共同研究を開始・審査する際の手順を周知する
■ホスト機関は、年に5,000万ドル以上の連邦政府資金による研究を行っている場合は「国家安全保障大統領覚書第33号(NSPM-33)」に準拠し、それを下回る場合でも、研究セキュリティに関する勧告と実施可能な慣行の策定を検討する
■連邦政府は、大統領府科学技術政策局(OSTP)および国立科学財団(NSF)を中心に、大学が研究セキュリティ情報を得られる「情報センター(clearinghouse)」の創設を検討する
■連邦政府は、米国の高等教育機関による外国からの贈与や契約に関する報告について、省庁間で一貫したアプローチを開発する
■高等教育認定機関は、認定プロセスの一環として、ホスト機関にある外国資本による機関を審査対象とする [DW編集局]