[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
首相府
元記事公開日:
2023/06/30
抄訳記事公開日:
2023/08/04

フランス2030「聖域として堅持を」 監視委が7項目提言

France 2030 : Lancement maîtrisé d’un plan d’investissements à impacts majeurs

本文:

 国会議員らで構成する首相府投資総務庁(SGPI)の「未来投資に関する監視委員会」は6月30日、政府の5か年投融資計画「フランス2030」の評価報告書を公表し、「投融資を聖域として堅持」「生成系AI(人工知能)に国として挑戦」することなど、計7項目を提言した。「フランス2030」の評価報告書が出されるのは、2021年10月の計画開始後初めて。

 SGPIは「フランス2030」の主管省庁で、各省庁に上位に位置し、科学技術イノベーションにかかわる戦略的な投資を統括している。また監視委員会は政令にもとづき組織され、上下両院の議員各4人のほか、首相の指名(原則として任期が決まっている)で任命された有識者ら10人で構成。首相の求めに応じて、SGPIの投資政策の評価などを行う。

 今回、委員会の分科会では推奨を計24項目まとめているが、委員会としてはこのうち7項目を正式に採択し、政府に提言した。内容は次の通り(丸囲みの番号はもともと24項目あった分科会推奨項目の番号)。

②財政出動を集約し、投資効果を多数の領域において最大化していくこと。
③「フランス2030」の投融資を引き続き聖域として堅持するとともに、ほかの資金を代用しないという原則を厳格に運用し、さらに長期投資にも配慮すること。
④生成系AIの国際競争に、国として果敢に挑んでいくこと。
⑩「フランス2030」の投融資を、関係エコシステムの活性化と公共政策の協調に充てていくこと。
⑬実務的な手続き処理を改善するとともに、計画執行の間、遅れを詰めていく仕組みを整えていくこと。
⑲「フランス2030」の戦略的機能を構築するとともに、「知識と予測」にもとづいた行動でその機能を発展させ、広く深く洞察すること。
㉒SGPIの役割をさらに高め、行政の運営や協調の力を補っていくこと。

[DW編集局]