[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府
元記事公開日:
2023/08/09
抄訳記事公開日:
2023/09/14

半導体・科学法施行から1年間のバイデン政権の成果

FACT SHEET: One Year after the CHIPS and Science Act, Biden-⁠Harris Administration Marks Historic Progress in Bringing Semiconductor Supply Chains Home, Supporting Innovation, and Protecting National Security

本文:

(2023年8月9日付、大統領府の標記発表の概要は以下のとおり)

バイデン大統領は1年前、米国の半導体製造、研究開発、雇用創出に約530億ドルを投資する「半導体・科学法(CHIPS and Science Act)」に署名した。その後の1年間で、連邦政府各機関は同法の下、次のような取り組みを進めてきた。

①米国半導体製造の支援:商務省(DOC)は、半導体・科学法による390億ドルの半導体製造インセンティブ創出のための資金提供を開始した。DOCはまた、CHIPSインセンティブ・プログラムの全面的な実施支援に取り組む140人以上の人員からなるチーム、「CHIPS for America」を立ち上げた。また、財務省は2023年3月、半導体製造および半導体製造装置生産に従事する企業に対する25%の投資税額控除である、「先進製造業投資控除(Advanced Manufacturing Investment Credit)」に関する指針を示す規則案を発表した。
②国家安全保障の維持と同盟国およびパートナーとの協力:DOCは2023年3月、半導体・科学法で規定された政府の資金提供を受けた技術やイノベーションが懸念国で悪用されることを防ぐ規則案を発表した。また、国務省は2023年3月、半導体サプライチェーンの保全と多様化、信頼性のある安全な通信ネットワークの導入を支援する「国際技術安全保障・イノベーション基金(International Technology Security and Innovation Fund)」の実施計画を発表した。さらに、DOCは韓国、日本、英国、インド、欧州連合を含む多くのパートナーや同盟国と緊密に連絡を取っている。
③雇用創出と就労パイプライン構築:大統領府は、半導体業界などにおいて、高賃金の就労機会を提供するパイプラインを構築するための5つの「労働力ハブ(Workforce Hubs)」を発表した。また、50以上のコミュニティカレッジがすでに半導体人材育成プログラムの新設または拡大を発表している。国立科学財団(NSF)は、製造従事者、研究者支援、カリキュラム開発に焦点を当てた新たなイニシアチブを通じて、半導体関連人材に投資している。
④イノベーションへの投資:DOCは、DOD、エネルギー省(DOE)、NSFと連携し、半導体関連イノベーションを推進する「CHIPS研究開発プログラム」における重要取組みである「国家半導体技術センター(National Semiconductor Technology Center:NSTC)」の設立を進めている。また、DODは2022年12月、「マイクロエレクトロニクス・コモンズ研究開発プログラム(Microelectronics Commons R&D program)」の公募を開始した。
⑤地域経済発展とイノベーション支援:DOCは2023年5月、重要技術の地域における製造、商業化、導入に関する支援を通じて、イノベーションセンターを構築する経済開発プログラムである「テック・ハブ・プログラム(Tech Hubs Program)」の公募を開始した。また、NSFは、「技術・イノベーション・パートナーシップ局(Directorate for Technology, Innovation, and Partnerships)」を新設し、「地域イノベーションエンジン(Regional Innovation Engines)」プログラムを立ち上げ、地域イノベーションを支援している。
⑥ワイヤレス・イノベーションとセキュリティの支援:DOCは今週、オープンで相互運用可能な無線ネットワークの開発を支援するため、15億ドルの「公共無線サプライチェーンイノベーション基金(Public Wireless Supply Chain Innovation Fund)」からの助成金の第1ラウンドを発表した。

[DW編集局]