[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
英国宇宙庁
元記事公開日:
2023/08/22
抄訳記事公開日:
2023/09/21

衛星データサービスによる水質汚染、炭素排出、生物多様性問題の解決

Water pollution, carbon emissions and biodiversity threats set to be tackled by satellite data services

本文:

(2023年8月22日付、英国宇宙庁の標記発表の概要は以下のとおり)

農業やエネルギーから金融や保険に至るまで、幅広い分野で利用できる予測やモデルを作成するために、新たな10のプロジェクトで、人工知能(AI)によって支援される地球観測ツール、衛星追跡、人口統計データを活用する。英国宇宙庁が資金提供するこれらのアプリケーションは、企業や政府などによるリスクの把握と軽減を可能にするだけでなく、持続可能な企業の成長を支えるグリーン投資機会の特定にも役立つ。

各プロジェクトは、メタンや亜酸化窒素の排出、河川のレジリエンス、生物多様性の変化、脱炭素技術のインフラなど、地球観測データから最新の環境状況を把握するサービスの開発を9月に開始するため、最大5万5,000ポンドの資金提供を受ける。

EOLAS Insight Ltd社の応募案は、水系のレジリエンスに焦点を当てたマッピングとレポート・サービスを開発するもので、企業が重要な地域の水系に対する地球温暖化の影響や、川沿いの森林計画などの被害低減戦略に投資する便益を理解するのに役立つ。

一方、Omanos Analytics社の起案は、女性などのさまざまな人口層に対する気候変動問題の微妙な影響に関する社会的状況データを提供し、環境関連の問題や計画に対し、総合的でコミュニティ全体を考慮した取組の開発を可能にする。

今回の総額53万ポンドの資金提供は、英国宇宙庁による気候サービス開発への直接投資の第2弾である。これは、今年初めの8万5,000ポンドの助成に続くもので、事業アイデアの可能性を実証するために英国宇宙庁の資金を利用した、アイデア開発の初期段階にあるプロジェクトを含む、9つの機関に分配された。

他にも、環境現場を監視するRecycle2Tradeプロジェクト、地球観測と衛星測位システムを組み合わせて気候変動下での食糧生産を支援するTrackGenesisLtd社のDemeterプロジェクト、小規模農家の農業に関係する森林破壊を監視するTrade In Spaceプロジェクトなどがある。

[DW編集局]