[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2023/08/28
抄訳記事公開日:
2023/09/25

欧州委員会、2024年のバルト海での漁獲量について提案

Commission proposes fishing opportunities for 2024 in the Baltic Sea

本文:

(2023年8月28日付、欧州委員会の標記発表の概要は以下のとおり)

いくつかの漁場が危機的状況にあるとの科学的評価に対応し、欧州委員会は本日、バルト海の2024年の漁業機会に関する提案を採択した。

欧州委員会は、バルト海で管理されている資源10種のうち、3種について総漁獲可能量(TAC)と漁獲割当量を提案した。その他の魚種の割当提案は後の段階で設定される。委員会は、フィンランド湾でのサケの漁獲量を7%増やす一方、主要海域でのサケ漁を15%、リガ湾でのニシン漁獲量を20%減少させることを提案している。

バルト海のその他の資源(西部タラ、東部タラ、西部ニシン、ボスニアニシン、中部ニシン、スプラット:ニシン類の小魚、カレイ)について、欧州委員会は、タラはヒラメと一緒に、ニシンはスプラットと一緒に捕れるという事実を考慮に入れるため、国際海洋開発理事会(ICES)に追加情報を要請した。

科学者らは、バルト海中央部のニシンの資源量は、1990年代初頭以来、最低水準かそれを下回っていると推定している。ボスニアニシンの資源量は、幼魚の数が減少し、成魚の魚体も小さくなっているため、健全なレベルを下回った。したがって、欧州委員会は、これらの魚種を対象とした漁業を閉鎖し、主要海域の大部分におけるタラ、西部ニシン、サケを対象とした漁業の閉鎖を維持することを提案している。

委員会は、秋に予想される追加情報に基づいて、西部タラ、東部タラ、西部ニシン、ボスニアニシン、中部ニシンの混獲TACを設定することを提案する予定である。この提案では、例えばカレイやスプラットなどの漁をする際に、これらの脆弱な資源の避けられない混獲量を水揚げすることが可能になる。

提案されたTACは、ICESからの入手可能な最善の科学的助言に基づいており、2016年に欧州議会と欧州理事会によって採択された「バルト海の多年管理計画」に従ったものである。

上記の提案に基づいて、EU諸国はバルト海域における最重要商業魚種の最大漁獲量について最終決定を下すことになる。

[DW編集局]