[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
高等教育・研究省(MESR)
元記事公開日:
2023/08/30
抄訳記事公開日:
2023/09/29

MESR、目的・手段・成果契約の第二、第三弾の教育研究機関を発表

Le MESR dévoile les deux nouvelles vagues de Contrats d’objectifs, de moyens et de performance

本文:

(2023年8月30日付、高等教育・研究省(MESR)の標記発表の概要は以下のとおり)

ルタイヨ高等教育・研究大臣は8月30日、各国立大学が政府と交わす事業契約「目的・手段・成果契約(Contrats d’objectifs, de moyens et de performance:COMP)」の第二、第三弾の機関リストを発表した。

これらの契約は、従前の同省と高等教育・研究機関との間の経営上の戦略対話に順次に置き換わっていくものであり、共有する戦略的目標の遂行に関わる機関の成果をフォローアップするものである。

これらの公共政策上の優先的目標は以下のとおり。

▽未来の仕事、逼迫した仕事、または進化しつつある仕事に備える人材育成のための高等教育と研究の動員
▽健康、多様性、包括性、成功への支援を通じた学生の幸福と成功
▽欧州および国際的な最高レベルの研究とイノベーションの展開
▽あらゆる側面におけるエコロジカルな転換と持続可能な開発のための高等教育と研究の動員
▽機関の管理と運営の最適化

各機関固有の戦略目標もこれらの契約に含まれている。

これらの目標の遂行に当たっては、政府の5か年投融資計画「フランス2030」の財源に基づき、第二、第三弾それぞれに1億ユーロの予算が用意される。

2023年から2027年にわたる17件の契約は、36の高等教育・研究機関に関係し、地域圏大学区と同省関係総局の支援を得て準備されたものであり、3年間で総額1億ユーロ以上となる契約がまもなく締結される予定である。レンヌ大学では、2025年までに12%の排出量削減を目標とする脱炭素ユニットの創設や、南米の海外県のギアナ大学では、研究機関と連携した「アマゾニア大学院(Graduate School of Amazonia)」の開設などを支援する。

第一弾と同様、さまざまな契約の変動がある中で予算的、地理的な均衡を図り、さまざまな規模、性質、特異性を持つ機関の協力を図るという基準を適用して、第二、第三弾の機関を選定しており、さらに同省は混乱を避けるため機関における選挙日程を考慮に入れている。

これらの契約の作成に当たり同省は、人材育成のあり方を大きく変革するという意欲を持って臨んでいる。また地方自治体は、特にプロジェクトの共同出資者となる場合は、COMPの議論に関わることができ、また科学技術公共機関との共同作業も強化されていくこととなる。

[DW編集局]