[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2023/09/01
抄訳記事公開日:
2023/10/03

BMBF大臣:宇宙の基礎研究成果の実用への移行を加速

Stark-Watzinger: Wir beschleunigen den Transfer aus der Grundlagenforschung

本文:

(2023年 9月1日付、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)の標記発表の概要は以下のとおり)

フレームワーク・プログラム「宇宙と物質の探査(Erforschung von Universum und Materie:ErUM)」のアクションプラン「ErUM-Transfer」の一環として、5つのパイロットプロジェクトを開始した。

BMBFは、ErUM-Transferにより、大規模施設での宇宙と物質に関する研究で得られた成果、手法、技術のより良い実用化することを目指している。既に最初の5つのプロジェクトが始動している。

ベッティーナ・シュタルク=ヴァッツインガー(Bettina Stark-Watzinger)BMBF大臣は、次のように述べた:「基礎研究は明日のイノベーションの基盤であり、アプリケーションでイノベーションを引き起こすことが期待される。ここでErUM-Transferが必要となる。最初の5つのパイロットプロジェクトは、基礎研究成果の移行を加速し、幅広い技術により迅速に応用することに役立つものである。たとえば、宇宙探査用の検出器は、癌との闘いにおける新たな治療法の開発に役立ち、また蛍光X線イメージングを使用して、体内の細胞や薬物の動きを観察することができる。このようにイノベーションは経済と社会の両方に恩恵をもたらし、ErUM-Transferは、わが国の将来に大きく貢献する」

ErUM-Transferにより、BMBFは、1)アイデアを軌道に乗せること、2)利害関係者との関係を構築すること、3)コンピタンスを強化すること――以上の3つの包括的目標を持っている。これにより、大規模施設における基礎物理学研究から得られた知見、手法、技術を、産業界や社会で活用するシナジー効果が生み出される。2023年から2033年の間に、資金提供、ネットワーキング、若手人材の登用、学習行動計画などの施策が計画されている。

[DW編集局]