[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2023/09/05
抄訳記事公開日:
2023/10/04

グローバル・ゲートウェイ: ケニア向けグリーン水素戦略とロードマップを立ち上げ

Global Gateway: launch of the Green Hydrogen Strategy and Roadmap for Kenya

本文:

(2023年9月5日付、欧州委員会の標記発表の概要は以下のとおり)

欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長とケニアのルト大統領はこのほど、欧州の世界への投資戦略である「グローバル・ゲートウェイ」の支援を受けて、ケニアのグリーン水素戦略とロードマップを立ち上げた。EUの専門家と協力して作成されたこのロードマップは、今年から2032年更にそれ以降も、グリーン水素産業を発展させるというケニアの目標を示している。国内市場の発展と成長、輸出に焦点を当てており、排出削減、雇用創出、直接投資に関する具体的な目標が含まれている。

グローバル・ゲートウェイの下、EUは、ケニアのグリーン水素産業への官民投資を促進するため、約1,200万ユーロの助成金を投じる。グローバル・ゲートウェイは、再生可能エネルギー産業の発展から、持続可能な農業バリュー・チェーンの構築、気候変動へのレジリエンス、環境保護に至るまで、ケニアの気候と自然に総額34億ユーロを投資する。

◼ グリーン水素戦略・ロードマップ

ケニアは、2030年までに温室効果ガス排出量を3分の1削減することを目標に掲げている。ケニアは先発的にグリーン・エネルギーへの移行に着手し、電力の90%以上を再生可能資源でまかなうなど、大きな進歩を遂げてきた。

EUとケニアのパートナーシップは、2030年までに再生可能エネルギー100%の電力システムを整備するというケニアのコミットメントを実現するため、クリーンエネルギー・インフラへの投資を加速することに重点を置いている。

このグリーン水素戦略・ロードマップは、「持続可能なエネルギーのためのEUグローバル技術支援機構(EU Global Technical Assistance Facility for Sustainable Energy)」の下で策定され、その作業はエネルギー省とケニアの主要関係機関によって運営、管理されている。

すでに多くの企業が、ケニアにおけるグリーン水素プロジェクトを進めている。このロードマップは、この産業の発展に明確な目標を設定し、投資家が必要とする確実性を与えている。

肥料やメタノールなどの水素商品の輸入を、国産のグリーンな代替品に置き換えることで、ケニアは、新たな生産方法の出現を促進し、供給のリスクや、市場価格の変動に関連する不確実性を軽減することができる。

[DW編集局]