（2023年9月8日付　中国科学技術部の標記発表の概要は次のとおり）

中国工業情報化部、教育部、文化観光部、国務院国有資産監督管理委員会、国家放送テレビ総局弁公庁はこのほど、「メタバース産業イノベーション発展３年行動計画（2023－2025年）」（以下「行動計画」）を共同で発表した。

■行動計画の背景
メタバースは、人工知能、ブロックチェーン、5G、モノのインターネット、バーチャルリアリティなどの新世代の情報技術の集大成であり、広大な空間と大きな潜在力を秘めた未来の産業である。メタバース産業の発展は、デジタル経済の新たなシーン、新たな応用、新たな生態を大きく切り開き、経済の新たな原動力を生み出す。特に、仮想と現実が融合して相互に促進し合う工業メタバースは、製造業のハイエンド化、インテリジェント化、グリーン化をさらに加速させる。産業界のコンセンサスを得、リソースを結集して重点技術革新を推進し、産業エコシステムを構築し、相乗効果を発揮してメタバース産業の発展を促進するため、5省庁が共同で本行動計画を策定した。

■行動計画の目標
長期的展望と段階的な実施という考え方に従い、短期と長期の２つのレベルから体系的計画と戦略的展開を行う。短期的には、2025年までに、総合的実力は世界の先進的水準に達するであろう。具体的な測定基準には、メタバース技術、産業、応用とガバナンスにおける、包括的なブレークスルー、３～５の世界的影響力を有するエコ型企業の育成、３～５の産業発展クラスターの構築、産業メタバース発展の初期成果が含まれる。長期的には、技術力レベル、産業体系、メタバースの新たな空間の面においても、発展目標が提起され、核心的技術におけるブレークスルーの実現、世界的にリードするメタバース産業生態系の形成、成熟した産業メタバースの形成、健全で持続可能な発展環境の構築、ユビキタスで、普遍的で、無感覚なメタバース空間の完成、人類の生産とライフスタイルの全体的な向上を目標とする。

■行動計画の主な内容
「先進的メタバース技術と産業体系の構築」、「３次元インタラクティブな産業メタバースの育成」、「没入型インタラクティブデジタルライフアプリケーションの作成」、「体系的で完全な産業の構築」、「安全で信頼できるガバナンス体系の構築」の５大タスクおよび、「重要技術の集積イノベーション強化」、「メタバース製品供給の充実」、「共同開発産業エコロジーの構築」、「主要産業プロセスのメタバース化推進」などの14の具体的措置がある。

■行動計画の円滑な遂行のための支援措置
１．統一的計画による調整の強化
２．人材育成の最適化
３．国際協力の深化

[DW編集局]