[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2023/09/12
抄訳記事公開日:
2023/10/11

NSF、4つの物理学研究センターに7,600万ドルを投資

physics research centers set their sights on new frontiers with $76 million from NSF

本文:

(2023年9月12日付、国立科学財団(National Science Foundation:NSF)の標記発表の概要は以下のとおり)

NSFは、物理学研究における最も困難な分野において新たな現象を探求、理解、利用することを目指す4つの「物理学フロンティアセンター(Physics Frontiers Center)」に7,600万ドルを投じる。4センターのうち1つは新設、3つは既存のセンターであり、各々6年間にわたり1,400万ドルから2,500万ドルの提供を受けて多様で困難な課題を探求する。また、米国の人材育成支援に向けて若手研究者の訓練や、中高生を対象とする啓発活動も行う。

4センターの概要は以下のとおり。

▽NSF生命システム物理学フロンティアセンター(シカゴ大学)<新設>:記憶を有する生物のように物質が情報を蓄積し取り出す仕組みについて理解するため、生物学的メカニズムの物理的起源などを探求する。

▽NSF物理学フロンティアセンター量子情報物質研究所(カリフォルニア工科大学):分子、原子に関する複数の物理学分野と量子情報理論の新展開を融合させ、新アルゴリズム開発のための量子情報物理学、物質の量子特性を利用した新たな計測・センシング法などを研究する。

▽量子フロンティアにおける複雑系の解明と制御に関わるNSF物理フロンティアセンター(コロラド大学ボルダー校):サイズと複雑さを増す量子系の探求のため、光と物質の相互作用の制御に取り組み、超低温の原子や分子の集合体や複合物質の量子系の設計・制御などを研究する。

▽NSF超低温原子物理学フロンティアセンター(MIT):低温の原子や分子の量子もつれ系を制御しプログラム可能にするため、原子や分子の量子ガス、「強結合」として知られる光と物質の特異な結合などに関する実験を行う。

[DW編集局]