[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府
元記事公開日:
2023/09/13
抄訳記事公開日:
2023/10/16

大統領府、がんムーンショットの新たな行動と取り組みを発表

FACT SHEET: As Part of President Biden’s Unity Agenda, White House Cancer Moonshot Announces New Actions and Commitments to End Cancer as We Know It

本文:

(2023年9月13日付、大統領府の標記発表の概要は以下のとおり)

2022年、大統領夫妻は、2047年までに米国のがん死亡率を少なくとも半減させ、400万人以上のがん死亡を予防し、がんに罹患した人々の生活を改善するという目標を掲げた、「がんムーンショット」を再活性化させた。また、その目標を実現するため、全政権を動員する「がん内閣(Cancer Cabinet)」を設置した。以来、がんムーンショットは、約50の新たなプログラム、政策、支援策を発表し、民間企業、非営利団体、患者団体などから100以上のコミットメントを獲得している。

本日のがん内閣の会合では、これまでの進展と今後の重要な取り組みについて、以下のような報告があった。

① がんの予防、発見、治療の新たな手法の研究に追加投資
医療高等研究計画局(Advanced Research Projects Agency for Health: ARPA-H)は今年、がん関連のプロジェクトに対し2億4,000万ドルの追加投資を行う。
② がん研究を促進するためのツールボックスの開発
ARPA-Hは、国立衛生研究所(NIH)、国立がん研究所(NCI)、その他機関と提携し、「がんのためのバイオメディカル・データ・ファブリック・ツールボックス(Biomedical Data Fabric Toolbox for Cancer)」を開発する。
③ 医療サービスが行き届かない地域に臨床試験を展開する全国的健康革新ネットワークの整備
ARPA-Hは、がんやその他の疾患の臨床試験を加速するため、全国的な健康革新ネットワークであるARPANET-Hを新たに展開する。
④ 香料入り市販タバコ製品の影響の軽減
疾病対策センター(CDC)は、禁煙を促進するために、香料入りタバコ製品の販売を禁止する政策を推進し、禁煙サービスや保険適用オプションの認知度向上を支援する、5年間で1,500万ドルの新プログラムの受賞者を発表する。
⑤ がん検診に貢献する地域の医療センターを表彰する賞の創設
保健資源サービス局(HRSA)は、「ナショナル・クオリティ・リーダー(NQL)ーがん検診バッジ(National Quality Leader (NQL) – Cancer Screening Badge)」を新たに開始する。
⑥ 喫煙防止と禁煙を支援する取り組みの強化による健康増進計画
NCIは、インディアン、アラスカ先住民、黒人コミュニティにおける禁煙を支援するテキストメッセージングプログラムなどを開始する。
⑦ 退役軍人向けの禁煙に関する試験的プログラム
退役軍人省(VA)は、NCIと協力して、退役軍人の禁煙プログラムへの参加方法を評価する臨床試験プロジェクトを実施する。
⑧ 環境発がん物質への曝露を削減するための取り組み
環境保護庁(EPA)は特設ホームページを開設し、がん関連の話題に関する連邦政府からの情報を提供する。
⑨ 宇宙での研究をがん研究に活用
航空宇宙局(NASA)は、国際宇宙ステーション(ISS)国立研究所と協力して、ISSで行われるがん研究に資金提供する。
⑩ 退役軍人のがんに関するデータ収集のためのパートナーシップ
VAとNCIは、退役軍人のがん患者に関するより多くのデータを収集する双方向交換プロセスの開発で連携する。
⑪ 退役軍人のためのバーチャルがん治療の拡大
VAは、全米のVA医療センターとの提携を通じてスタッフを支援する「VA National TeleOncologyプログラム」に、新たに30以上のセンターを追加する。

[DW編集局]