（2023年10月12日付、大統領府の標記発表の概要は以下のとおり）

米国とシンガポールは、シンガポールのウォン副首相によるワシントンD.C.訪問に際し、「米国・シンガポール重要・新興技術対話」を開始した。米国側からは、国家安全保障担当大統領補佐官、重要・新興技術担当特使代行、商務副長官、エネルギー副長官、国立科学財団（NSF）長官、国立標準技術研究所（NIST）所長、国際経済担当国家安全保障副補佐官を含む、関係省庁の高官が参加した。シンガポール側からは、副首相の他、外務大臣、情報通信大臣、通商産業大臣を含む、通信情報省、国防省、外務省の高官、経済開発庁長官、情報通信メディア開発庁長官らが参加した。

両国は、科学知識のフロンティアを拡大し、繁栄を促進し、インド太平洋地域、特にASEANのパートナーに公共財を提供するために、研究・イノベーション・商業的関係を強化する機会について議論を行った。また、開かれた投資に関する長年の取り組みを維持しつつ、国家安全保障上のリスクを管理するための経済安全保障と技術保護措置についても協議した。ハイレベル協議に続き、米国商工会議所主催のAIのイノベーションと安全性に焦点を当てた産業界との対話が行われた。

両国の技術パートナーシップを拡大・深化させるため、両国は、新たな二国間イニシアチブの立ち上げを約束し、以下の6分野における政府・産業界・学界間の協力強化を確認した。

（1）AI：安全で信頼でき、かつ責任あるAIイノベーションの推進
（2）デジタル経済：優先課題に関する共通の原則と目標を定めた「デジタル経済協力ロードマップ」の作成など
（3）バイオテクノロジー：共同研究、人材交流、スタートアップに関するベストプラクティスの共有などの促進
（4）重要インフラの気候レジリエンス：スマートシティの開発協力の強化など
（5）量子情報科学技術：政府、学術界、民間部門における交流拡大など
（6）防衛イノベーション：両国の防衛イノベーションエコシステムの統合に関する覚書の締結

[DW編集局]