[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府
元記事公開日:
2023/10/13
抄訳記事公開日:
2023/11/17

バイデン政権、クリーン製造と雇用を促進する地域クリーン水素ハブを発表

Biden-⁠Harris Administration Announces Regional Clean Hydrogen Hubs to Drive Clean Manufacturing and Jobs

本文:

(2023年10月13日付、大統領府の標記発表の概要は以下のとおり)

本日、バイデン大統領とグランホルム(Granholm)エネルギー省(DOE)長官は、低コストでクリーンな水素の国内市場を加速させるため、「超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)」に基づき70億ドルの資金提供を受ける、「地域クリーン水素ハブ(Regional Clean Hydrogen Hub)」7か所を選定したと発表した。超党派インフラ法には、DOEによるクリーンエネルギーへの投資650億ドルが含まれており、その中にはクリーン水素の製造、供給、最終利用のためのハブ建設を支援する地域クリーン水素ハブプログラムへの80億ドルが含まれている。なお、これはバイデン大統領の、第3回「米国への投資(Investing in America)」ツアーの一環である。

選定されたハブ7か所は、400億ドル以上の民間投資を促進し、数万人の高賃金雇用を創出する。合計で年間300万トン以上のクリーン水素の生産を目指しており、2030年の米国のクリーン水素生産目標のほぼ3分の1を達成することになる。選定された7つのハブは以下の通りである。

①中部大西洋岸水素ハブ(Mid-Atlantic Clean Hydrogen Hub:MACH2)
旧来の石油インフラを再利用し、中部大西洋岸における水素主導の脱炭素化を促進する。また、既存および革新的な電解槽技術の両方を用いて、再生可能エネルギーと原子力発電による水素製造施設を建設し、コスト削減と技術導入の促進に貢献する。 (提供額:最大7億5,000万ドル)
②アパラチア水素ハブ(Appalachian Regional Clean Hydrogen Hub (ARCH2))
この地域の豊富な低コストの天然ガスを活用し、低コストのクリーン水素を製造し、その過程で排出される炭素を恒久的かつ安全に貯蔵する。(提供額:最大9億2,500万ドル)
③カリフォルニア水素ハブ(Alliance for Renewable Clean Hydrogen Energy Systems (ARCHES))
再生可能エネルギーとバイオマスのみから水素を製造する、カリフォルニア州の先進的なクリーンエネルギー技術を活用する。 (提供額:最大12億ドル)
④メキシコ湾岸水素ハブ(HyVelocity Hydrogen Hub)
米国の伝統的エネルギー産業の中心地であるヒューストンを中心に設立される。炭素回収型の天然ガスと再生可能エネルギーによる電気分解の両方を利用した大規模な水素製造を行う。(提供額:最大12億ドル)
⑤ハートランド水素ハブ(Heartland Hydrogen Hub)
地域の豊富なエネルギー資源を活用し、農業部門における肥料生産の脱炭素化、クリーン水素の地域コストの削減、クリーン水素の発電や寒冷地での暖房への利用を促進する。 (提供額:最大9億2500万ドル)
⑥中西部水素ハブ (Midwest Alliance for Clean Hydrogen (MachH2)
米国の重要な産業・輸送回廊に位置するMachH2は、再生可能エネルギー、天然ガス、低コストの原子力エネルギーなど、多様で豊富なエネルギー源を活用して水素を製造する。 (提供額:最大10億ドル)
⑦太平洋岸北西部水素ハブ(PNW H2)
この地域の豊富な再生可能資源を活用し、再生可能資源のみからクリーン水素を製造する。 (提供額:最高10億ドル)

[DW編集局]