[本文]
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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 高等教育・研究省(MESR)
- 元記事公開日:
- 2023/10/23
- 抄訳記事公開日:
- 2023/11/21
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シンガポールとの科学イノベーションパートナーシップを強化
- 本文:
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(2023年10月23日付、高等教育・研究省(MESR)の標記発表の概要は以下のとおり)
フランスとシンガポールの科学イノベーション合同委員会(COSIMIX)の第3回会合が、10月23日にシンガポールで開かれた。フランスからはシルヴィー・ルタイヨ高等教育・研究大臣が、シンガポールからはヘン・スイキャット(Heng Swee Keat)副首相兼経済政策担当調整大臣兼国立研究財団(NRF)会長がそれぞれ出席し、修士・博士課程の共同プログラム、女性の健康、循環型経済、核融合エネルギー、量子技術などに関する研究プロジェクトを推進する新たな協力協定が締結された。
両国の科学技術協力の深化を目指すCOSIMIXにおいて、ルタイヨ大臣とヘン副首相は、約100人の科学者、研究者、ビジネスリーダーとともに、人工知能、量子技術、循環型経済の分野における研究・イノベーションの協力の進展について議論した。また、宇宙、原子力(安全保障と核融合エネルギー)、ヘルスケア、海事・港湾の分野における協力の可能性も議論された。
COSIMIXのシンガポール開催は今回が初。NRFのテイク(Beh Kian Teik)事務局長とMESRのクレール・ジリ(Claire Giry)研究・イノベーション総局長が共同議長を務めた。
これまでの共同研究や共著論文から明らかなように、両国は緊密な協力関係を維持しており、NRFと仏国立研究機構(ANR)は、共同研究プロジェクトを支援するために協力しており、戦略的テーマでさらに緊密に連携・協力することとしている。今回の開催は、両国の協力に関する重要な進展であり、かつ科学協力を強化する両国の意思を確認するものである。
本会合の開催中に、8つの協力協定が締結された。これらの新たな取り組みによって、両国の研究・イノベーションのエコシステムが強化され、科学者、イノベーター、起業家が、より緊密な両国関係を通じて、気候変動、社会ニーズ、明日の技術などの現実的な課題に関して専門的な知識を結集し、意欲的なプロジェクトに着手できるようになる。
これらの協力協定は、人材育成、量子技術、ヘルスケア、持続可能なエネルギーエネルギーソリューションと代替方策などに関連したものであり、その内容は次のとおりである。
▽エネルギー効率の高い産業規模の電子廃棄物の回収およびリサイクルのプロトタイプの開発(CEA-NTU)
▽核融合エネルギー関連技術の研究開発(CEA-NTU)
▽共同の修士・博士課程を通じた、電気・電子工学、材料科学・工学、物理学、フォトニクス、量子技術、持続可能性関連技術の分野における科学技術人材の育成(PSL-NTU)
▽生涯を通じた女性の健康に関する研究・教育・啓発活動の強化(GloWNUS-UPC)
▽励起子ポラリトンを用いたナノフォトニックゲートに関する共同研究プロジェクトによる量子論理ゲートの開発(NUS-NTU-A*STAR-IMRE-CNRS-SU-PSL)
▽量子情報科学、量子制御システム、量子物質・熱力学、量子エネルギー・資源の分野における最先端の研究(CNRS-SU-UCA-NUS-NTU)
▽進行中の学術協力の強化(UPC-NUS)註:
A*STAR:シンガポール科学技術研究庁
CEA:原子力・代替エネルギー庁(フランス)
CNRS: 国立科学研究センター(フランス)
GloWNUS:Global Centre for Asian Women’s Health(シンガポール)
IMRE:材料研究・工学研究所(シンガポール)
NTU:南洋理工大学(シンガポール)
NUS:シンガポール国立大学
PSL:パリ科学・人文学大学(フランス)
SU:ソルボンヌ大学(フランス)
UCA:コート・ダジュール大学(フランス)
UPC:パリ・シテ大学(フランス) [DW編集局]