[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府
元記事公開日:
2023/10/25
抄訳記事公開日:
2023/11/27

次世代イノベーション創出に向けた米豪パートナーシップ

FACT SHEET: Delivering on the Next Generation of Innovation and Partnership with Australia

本文:

(2023年10月25日付、大統領府の標記発表の概要は以下のとおり)

バイデン米大統領は2023年10月25日、アルバニージー・オーストラリア(豪州)首相の公式訪問を歓迎し、米豪同盟を強化し、さらに防衛・安全保障を超えたインド太平洋地域および世界全体の繁栄とイノベーション創出のための推進力へと進化させることを再確認した。また、両国は共通の優先事項とビジョンを反映する同盟関係を構築するため、以下のイニシアチブを含む新たな方法で連携を進める。

①先端技術と宇宙協力の推進
米国国立科学財団(NSF)と豪州連邦科学産業研究機構(CSIRO)は、社会的課題に対処するための責任ある倫理的人工知能(AI)ソリューション研究を推進するため、総額620万ドルの新たなAI協力を開始した。米国ロスアラモス国立研究所とオーストラリア国立大学は、研究・教育協力を強化する覚書を締結した。両政府は、技術保障協定(TSA)に署名し、米国の商業用宇宙ロケットを豪州から打ち上げるための法的・技術的枠組みを提供する。両国は、「国連宇宙空間平和利用委員会(COPUOS)」や、インド太平洋地域のパートナーと、宇宙空間の長期的な持続可能性を促進するための補完的な努力に引き続き協力する。

②クリーンエネルギーのサプライチェーン構築と気候危機への対応
5月に発足した「気候・重要鉱物・クリーンエネルギーに関する米豪協定」は、気候変動とクリーンエネルギー協力を強化する両国共通のコミットメントを示すものである。また両国は、電力網現代化技術と長期エネルギー貯蔵の開発に関連する2つの取組みに共同で資金提供する。さらに、第三国と協議の上、「クリーンエネルギー需要イニシアチブ(CEDI)」の下で共同プロジェクトを開発する機会を模索する。

③重要鉱物の責任ある持続可能な安定供給
両国は10月、「米豪重要鉱物タスクフォース」の初会合と、政府・企業間の「重要鉱物産業円卓会議」を開催した。また、重要鉱物や関連商品の出所を確認するためのトレーサビリティ慣行に関する協力の強化を行う。さらに、両国政府は多様な新しいサプライチェーンを構築するための措置を講じる。

④クリーンエネルギーのサプライチェーンにおける強靱性と透明性の強化
両国は、クリーンエネルギーのサプライチェーンについて協力する。Geoscience Australia、CSIRO、米国地質調査所(USGS)は、重要鉱物の生産・加工能力を向上させるための協力を強化する。米国は、豪州が太平洋島しょ国と協力して2026年にCOP31を開催するとの提案を歓迎する。NSFとCSIROは、NSFの「グローバル・センター(Global Centers)」イニシアチブを通じて連携し、気候変動とクリーンエネルギー研究に1,630万ドルを拠出する。

⑤デジタル接続の強化
両国は、開発中の国際商用海底ケーブルシステムへの太平洋島しょ国による接続性の強化を支援する。また、太平洋島しょ国と民間部門を巻き込み、国家のサイバー耐性を高めるためのパイロット・イニシアチブの開発・展開を検討する。

⑥防衛・安全保障協力の強化
両国は、日本との三国間協力を強化する。三国間の協力は、協調戦闘機と自律化という急速に台頭しつつある分野において、相互運用性を強化し、技術移転を加速させるものである。

[DW編集局]