[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2023/10/27
抄訳記事公開日:
2023/11/30

BMBF大臣:気候に適応した高収量作物の育種を促進

Stark-Watzinger: Wir wollen die Züchtung klimaangepasster und ertragreicher Nutzpflanzen voranbringen

本文:

(2023年 10月27日付、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)の標記発表の概要は以下のとおり)

BMBFは、公表した助成ガイドライン「将来の気候と土地に適応した作物のための最新の育種研究(Moderne Züchterungsforschung für klima-und standortangepasste Nutzpflanzen von morgen)」により、技術と方法を予め限定しない革新的な植物育種研究の促進を目指している。それには、ゲノム編集などの新たな育種技術も含まれる。

ベッティーナ・シュタルク=ヴァッツインガー(Bettina Stark-Watzinger)BMBF大臣は、次のように述べた。「新たな育種技術は、植物を効率的かつ目的に合わせて安全に育てる大いなるチャンスを与えるものである。この新たな助成により、気候に適応した高収量作物の育種を促進したい。そのために、今後4年間で5,000万ユーロを投資する。われわれは、欧州委員会が時代遅れで科学的に遅れている現在の法的枠組みを改正する事を期待しており、科学界もこれを支持している。BMBFとしては、新たな育種技術がもたらす機会を活用し、未来に挑戦していく」

気候変動に強い農作物は、世界的にはすでに新育種技術を使って開発・栽培されているが、ドイツおよび欧州連合では未着手である。従来の厳しい規制が緩和された7月5日の欧州委員会の改正案に従い、一定の基準を満たした植物は、従来の品質改良された植物と実質的に同等に扱われることになる。

新たな助成ガイドラインの枠組みの中で、研究プロジェクトは、個々の栽培種に関する基本的な重要項目を総合的に研究する予定である。農作物種について、できる限り包括的に取り組むテーマとしては、以下の項目が挙げられる。

・非生物的および生物的ストレス要因に対する農作物の適応性
・資源利用効率と持続可能性の向上
・気候変動に強い新たな特性や機能の確立
・農業生物の多様性と土壌の健全性の維持、向上
・最先端の育種バイオインフォマティクスの導入

[DW編集局]