（2023年11月2日付、国立標準技術研究所（National Institute of Standards and Technology：NIST）の標記発表の概要は以下のとおり）

NISTは、急速に成長する人工知能（AI）技術の安全性と信頼性を向上させるため、AIシステムの革新的な評価手法の開発を支援する新たなコンソーシアムへの参加者を募集している。この「AI安全研究所コンソーシアム（AI Safety Institute Consortium）」は、英国での「AI安全サミット2023」で昨日発表された、NIST主導の「米国AI安全研究所（AI Safety Institute）」の中核的要素である。当研究所はAIの能力、限界、リスク、影響の評価について他の米国政府機関と連携し、テストベッドの構築について調整を行うもので、最近発表された「AIの利用に関する大統領令」に対するNISTの対応の一環である。本大統領令はNISTに、「AIリスク管理フレームワーク（AI RMF）」関連のリソース開発、人間が作成したコンテンツの認証とAIが生成したコンテンツの電子透かしに関するガイダンスの策定など、多くの任務を課しており、その遂行に際してNISTは産業界と関連ステークホルダーの参画を見込んでいる。

本コンソーシアムは、情報に富んだ対話や情報と知見の共有のための議論の場として機能し、将来のAI評価の取り組みに役立てるため、テストシステムやプロトタイプの審査や評価を促進する。NISTは、安全で信頼できるAIを実現するための道筋を支援し実証するための共同研究開発契約締結に向けて、関連する専門知識と能力を有するあらゆる組織からの応募を期待しており、2023年11月17日に、コンソーシアムの詳細を紹介するワークショップを開催する予定である。

[DW編集局]