[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
科学・イノベーション・技術省(DSIT) 
元記事公開日:
2023/11/02
抄訳記事公開日:
2023/12/08

AI安全研究所(AI Safety Institute)が発足

Prime Minister launches new AI Safety Institute

本文:

(2023年11月2日付、科学・イノベーション・技術省(DSIT)の標記発表の概要は以下のとおり)

新たに出現するさまざまなAIの安全性テストを任務とするグローバル・ハブが、主要AI企業や各国の支援を受けて、世界初のAI安全研究所(AI Safety Institute)として本日、発足した。

最先端AIモデルのリスクを評価できる初のチームをG7政府内に構築して4か月、「最先端AIタスクフォース(Frontier AI Taskforce)」がこのほど「AI安全研究所」に発展し、イアン・ホガース氏が引き続き所長を務めることが確認された。タスクフォースの外部諮問委員会は、国家安全保障からコンピュータサイエンスまで、産業界の重鎮で構成され、今後、このグローバル・ハブに助言を与えることになる。

同研究所は、AIモデルの潜在的に有害な機能に対処するため、新たなタイプの最先端AIの公開前後に慎重にテストする。これには、偏見や誤情報などの社会的悪影響から、人類がAIの制御を完全に失うなど、可能性は低いが最も極端なリスクに至るまで、あらゆるリスクの調査が含まれる。この研究を行うにあたり、同研究所は、データサイエンスとAIの国立研究所であるアラン・チューリング研究所との緊密な連携を図る。

研究所の設立は、英国のAI安全性における世界的なリーダーとしての地位を強化し、世界のどの国よりも先進的なAI保護の開発に取り組み、英国国民がAIの限りない恩恵を将来世代にわたって安全に享受できるという安心感を与えるものである。

今回の世界初のAI安全サミットの閉幕に際し、世界の主要な国とAI企業が同研究所への支持を表明した。日本やカナダからOpenAI社やDeepMind社まで、キープレーヤーが一丸となって支援することにより、最先端AIの安全な開発に関する国際協力が強化される。英国はAI安全研究の本拠地となり、その多大な恩恵を得る上で世界をリードする絶好の立場に立つことになる。

英国はすでに2件のパートナーシップに合意している。米国のAI安全研究所(US AI Safety Institute)とシンガポール政府との間で、AI安全性テストで協力する。いずれも世界のAI強国である。

[DW編集局]