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- 国・地域名:
- 英国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 科学・イノベーション・技術省(DSIT)
- 元記事公開日:
- 2023/11/23
- 抄訳記事公開日:
- 2024/01/11
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火星の生命探査ミッション、ロシア製部品を代替し大きく前進
- 本文:
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(2023年11月23日付、科学・イノベーション・技術省(DSIT)の標記発表の概要は以下のとおり)
本日、ロザリンド・フランクリン火星探査車(Mars Rover)のロシア製部品の代替に、英国企業が1,000万ポンド強の基金を獲得、火星の生命探査を目指す欧州のミッションが大きく前進した。
この探査車は、欧州宇宙機関(ESA)プログラムの一環として、スティーブニッジにあるエアバス社によって製造され、2022年に打ち上げられる予定であったが、ロシアによるウクライナ侵略により、ロシアの宇宙機関との協力が打ち切られた。今回、英国宇宙庁は、2028年の火星への打ち上げを目指して、ロザリンド・フランクリン探査車のロシア製機器を代替するため、英国チームに1070万ポンドを追加提供する。これにより、英国宇宙庁を通じたロザリンド・フランクリン研究所への政府投資総額は3億7,700万ポンドとなる。
この探査車は、火星の生命の痕跡がある可能性が高い場所を探して、火星上を数キロメートル移動する予定である。地表から約2メートルの深さまで掘削してサンプルを収集した後、搭載された実験室で次世代の機器を使用してサンプルを分析する。
これは、英国が2024年1月、地球観測プログラム「コペルニクス」に再加盟するのに伴い、地球観測分野の活動とイノベーションを促進するため、今年度約4,700万ポンドの資金を提供するとの前日の秋季予算計画における財務大臣発表に続くものである。英国のGDPの約18%が衛星サービスによって支えられており、この資金は、中小企業を含む地球観測データを利用する企業が、新たなプロジェクトを開拓し、経済を活性化するのを支援する。
財務大臣はまた、6,000万ポンドのESAの「電気通信システム先端研究(ARTES)」の下で、1,500万ポンドの資金提供が開始され、英国の「地球低軌道接続(CLEO)計画」に割り当てられることを確認した。これは次世代衛星通信開発を資金支援することで、今後10~15年間、成長を続ける衛星市場における英国のリーダーシップを強化することになる。
[DW編集局]