[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立衛生研究所(NIH)
元記事公開日:
2023/11/09
抄訳記事公開日:
2023/12/14

ベルタニョッリ博士、国立衛生研究所(NIH)所長に就任

Monica Bertagnolli, M.D., takes the helm at NIH

本文:

(2023年11月9日付、国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)の標記発表の概要は以下のとおり)

本日、米国の生物医学研究機関であり、生物医学研究への世界最大の公的資金提供を行っているNIHの第17代所長に、モニカ・M・ベルタニョッリ医学博士が着任した。博士は外科医として初、女性として2人目の所長となる。

博士は、ワイオミング州の田園地方で育ち、農村部が医療へのアクセスや医学研究への参加において直面する課題を目の当たりにしてきた。そうした体験から、公平性が博士のすべての行動の原動力となる中核的な価値観となっており、NIHの研究も、収入や居住地に関係なく、あらゆる階層の人々がアクセスできるものでなければならないと考えている。

博士の最優先課題は、治験参加者を多様化することで臨床試験をより有効なものとすること、新たな学習型分析ツールの利用拡大によって治療を改善すること、そして、あらゆるコミュニティの科学へのアクセスを高め、次世代の医師や科学者を鼓舞することで、科学への信頼を回復することである。また博士は、生物学から医療へのアクセスに至るまで、すべての疾患に共通することがらの有効利用を検討し、27のNIHの研究所・センター間の連携強化を進める意向である。

博士はこれまで、国立がん研究所(National Cancer Institute:NCI)の第16代所長を務めてきたが、それ以前は、ハーバード大学医学部のリチャード・E・ウィルソン外科教授[編集局注:個人名を冠した役職名]、ブリガム・アンド・ウィメンズ病院の外科医、そしてダナ・ファーバーがん研究所の消化器がん治療および肉腫センターのメンバーとして、消化器がんの治療と研究に携わってきた。なお、NCIでは、次期所長が決定するまでダグラス・R・ロウィ主任副所長が所長代理を務める。

[DW編集局]