（2023年11月14日付、欧州委員会の標記発表の概要は以下のとおり）

欧州委員会はこのほど、欧州イノベーション会議（EIC）基金が2022年9月に事業を開始して以来初となる、ディープテック企業への約10億ユーロの投資が承認されたと発表した。EIC基金は、画期的な技術やイノベーションを支援するために、Horizon Europeの下に設立されたEICのベンチャー投資部門である。わずか1年余りの間に、EICアクセラレータ（EIC Accelerator）プログラムで選ばれた159の新興・中小企業への投資が承認されている。この10億ユーロというマイルストーンを達成したことで、EICは欧州のディープテック企業に選ばれる投資機関としての地位を確固たるものとする。

EICプログラムでは、外部専門家による厳格な評価プロセスと、EIC基金の投資アドバイザーである欧州投資銀行による徹底したデューデリジェンスを経て、企業が選定される。投資承認後、企業は通常、EICの支援の下、共同投資家を探すために最大12か月の期間が与えられる。すでに71社がこのプロセスを完了し、EIC基金の投資額の3倍に相当する共同投資を集めている。また、大多数の企業は、最大250万ユーロの助成を受け、EICアクセラレータのサービスを通じて専門知識、パートナーシップ、市場機会へのアクセスも得ている。

EICは先ごろ、最近のEICアクセラレータプログラム公募の結果を発表し、3億4,900万ユーロ相当のEIC支援対象として、47社を追加選定、うち2億3,600万ユーロはEIC基金を通じた投資で賄うとした。これにより、2021年の開始以来、EICアクセラレータプログラムによって選ばれた企業の総数は493社となる。11月8日のEICアクセラレータ公募には、1,000社以上の企業が提案書を提出しており、今後競争の激しい選定段階に入る。

[DW編集局]