[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
英国研究・イノベーション機構(UKRI)
元記事公開日:
2023/11/21
抄訳記事公開日:
2023/12/19

ポットホール問題に取り組む世界初のAIロボット

World first AI robot for tackling the pothole problem

本文:

(2023年11月21日付、英国研究・イノベーション機構(UKRI)の標記発表の概要は以下のとおり)

英国の新興企業が、AIを使用して英国の道路のひび割れやポットホール(道路にできた穴)を見つけて修復する世界初の自律型ロボットを開発した。

英国の道路では、毎年約200万個のポットホールが修復されているが、基盤構造の老朽化、道路利用者の増加、異常気象により、この状況はさらに悪化すると予想されている。従来の手作業によるポットホール修復は労働集約的であり、危険性と高コストという問題も抱えている。

新興企業Robotiz3d社は、道路保守を自動化し、より迅速、安全、コスト効率の高いものにするよう設計された世界初の技術を開発し、商用化しようとしている。科学技術施設会議(STFC)のデアズベリー研究所に拠点を置くRobotiz3d社は、AIと高度なロボット工学を組み合わせて、道路の亀裂や穴を見つけて修復する自律走行車を開発した。AIロボティクス・システムに組み込まれた高度な検出・修復技術を使い、自動走行車は欠陥の深刻度を評価・予測し、悪化する前に修復することができる。

この技術は、当初リバプール大学で開発された特許取得済みの研究に基づいており、ポットホールの形状を分析し、動作中に測定データを収集できる。AIを使用して、このデータを独自の予測アルゴリズムと組み合わせることで、地方自治体は道路状況を正確に予測し、予防的な道路保守の優先順位を決めることができるようになる。最終的には、道路の寿命と安全性を向上させながら、ポットホールや亀裂の修復に伴う時間、コスト、二酸化炭素排出量、材料の無駄を削減することができる。

[DW編集局]