[本文]
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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府
- 元記事公開日:
- 2023/11/14
- 抄訳記事公開日:
- 2023/12/25
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バイデン政権、第5次国家気候評価(NCA5) 報告書とともに気候レジリエンスへの60億ドルの投資を発表
- 本文:
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(2023年11月14日付、大統領府の標記発表の概要は以下のとおり)
第5次国家気候評価(NCA5)報告書は、人口とGDPが増加しているにもかかわらず、米国の温室効果ガス排出量が減少していることを示している。
バイデン大統領就任以来、気候レジリエンスへの500億ドルを含む過去最大規模の気候変動対策投資の署名、あらゆる分野における気候汚染削減措置、2,100万エーカー以上の公有地と公有水域の保護、科学に基づいた意思決定など、史上最も野心的な気候変動対策を実行してきた。結果、クリーンエネルギー関連の雇用増、企業による数千万ドルものクリーンエネルギーへの投資など、米国は2030年までに炭素汚染を半減させる目標に向かって前進している。
国民に米国における気候変動の影響に関する最新の科学と知見を提供するため、大統領は本日、NCA5報告書を発表した。これは気候変動とその国家、地方への影響、現在と未来のリスク軽減策を評価したもので、国内のどの地域も既に気候変動の影響を受けているが、全ての地域において、それに対する大胆な対策も進行していることを示している。
国、州、地域、部族コミュニティのレベルでの気候変動への影響軽減策や適応策は大幅に増加し、ゼロ・低炭素のエネルギーは急速に安価になっている。一方、報告書は、気候変動由来の異常気象による脅威は今も急速に高まっており、米国に毎年少なくとも1,500憶ドルの損失をもたらし、十分なサービスを受けられず、過度な負担を抱える地域社会に不釣り合いな影響を与えていると指摘している。
NCA5の発表に合わせ、大統領は本日、気候変動に対して全国の地域社会を強靭にするための60憶ドル以上の投資を発表した。これには老朽化した電力網インフラ、洪水リスクの軽減、自然保護活動、環境正義の推進が含まれる。また政権は、気候レジリエンスを高めるための新たな施策も発表した。
■電力網の強化
‐エネルギー省による電力網の現代化■環境正義の推進
‐環境保護庁(EPA)による環境・気候正義に対応する地域社会の能力構築■地域社会への洪水リスク軽減
‐連邦緊急事態管理庁(FEMA)による洪水対策■気候レジリエンスの強化
‐内務省(DOI)による水インフラ改善による干ばつ対策
‐国防総省(DOD)による気候レジリエンス・ポータル(Climate Resilience Portal)の開設
‐大統領府による「気候変動に対して強靱なコミュニティ構築に関する大統領府サミット(White House Summit on Building Climate Resilient Communities)」の13回の円卓会議で得られた知見の総括発表■自然保護への投資
‐内務省による国立公園のエコシステムの強靱性・復元・環境計画への1億6,600万ドルの支援
‐バイデン政権、国立魚類野生生物財団、官民のパートナ―による景観保全のための1億4,000万ドルの助成NCA5の概要は以下のとおり:
NCAは、気候科学と気候変動の人々、地域社会、エコシステムへの影響を評価するための最も包括的な取り組みである。NCA5では、初めて「経済」の章が設けられ、気候変動対策に伴う経済的影響と機会が強調されている。さらに、「社会システムと正義」の章も設けられ、人々が気候変動をどのように理解し、経験し、さまざまに反応するかについての洞察が示されている。また、新たに設けられたWEBベースのNCA Atlasにより、国民が自分の州や郡の気候変動を調べ、強靱性、適応力、緩和策の取り組みに役立てることができる。
[DW編集局]