（2023年12月7日付、中国政府網の標記発表の概要は以下のとおり）

習近平国家主席は12月7日、訪中したミシェル欧州理事会議長およびフォン・デア・ライエン欧州委員会委員長と北京の釣魚台国賓館で会談した。中欧関係は良好であるとし、戦略的な対話や経済協力を強化する必要性を訴えた。中国と欧州の経済は高度に相互補完の関係にあると述べ、EUと協力して中国の「一帯一路」を進める意向を示した。EU側は中国との協力は世界の安定と繁栄に不可欠であると述べ、中国経済の安定的な発展が欧州の利益につながると強調した。今後世界的な課題に共同で対応することを表明した。

習主席は、「中国と欧州の関係は、戦略的意義と世界的な影響力を持ち、世界の平和、安定、繁栄に関わる。両者は体制が違うことを理由に互いを敵視してはならず、競争を原因に協力を減らしてはならず、意見の違いによって対立してはならない。また、中国と欧州の経済は相互補完性が高く、中欧の利益共同体としての関係を緊密に構築したい。経済・貿易ではカギとなるパートナー、科学技術では優先的パートナー、サプライチェーン・産業チェーンでは信頼できるパートナーとなることを希望する。さらに人文交流と人員の往来を強化したい」と述べた。

その上で、習主席は「今年、中欧は重要な戦略パートナーになって２０周年を迎えた。中国式の現代化と欧州の統合は戦略的な選択であり、相互に尊重し、支え合い、共に発展すべきである。「一帯一路」は150以上の国々に具体的な利益をもたらしており、今後は、EUの「グローバルゲートウェイ」との連携も含め、「一帯一路」の質の高い共同建設を推進し、開発途上国の発展を支援していく。また、国連やG20などの多国間枠組みでの対話と協調を強化させ、世界的な課題への意思疎通と協力を強化させたい」と協調した。

ミシェル議長とフォン・デア・ライエン委員長は、「中国と欧州は互いに重要な経済貿易上のパートナーであり、今年のハイレベル対話で大きな成果を得た。今後は、戦略、経済貿易、エコー、デジタルなどの分野で協力を強化し、サプライチェーン・産業チェーンの安定と安全に努め、気候変動、人口知能などの分野の協力も探りたい。また、EUは「一つの中国」政策を堅持する。これからも中国と意思疎通と協力を強化し、世界の安定に共同で対応したい」と述べた。

[DW編集局]