[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ研究振興協会(DFG)
元記事公開日:
2023/12/07
抄訳記事公開日:
2024/01/19

DFG、応用科学大学に初となる10の研究提携活動拠点を設立

DFG richtet erste zehn „Forschungsimpulse“ an Hochschulen für Angewandte Wissenschaften und Fachhochschulen ein

本文:

(2023年12月7日付、ドイツ研究振興協会(DFG)の標記発表の概要は以下のとおり)

DFGは、応用科学大学(HAW)および専門大学(FH)に対し、大規模な研究提携に的を絞って助成する。12月7日、いわゆる「研究提携活動拠点(Forschungsimpulse:FIP)」を、合わせて10のHAWとFHに設置することを決定した。この形で新たに導入される共同プロジェクトには、2024年4月1日以降5年間にわたって、総額4,900万ユーロの資金が助成され、それには、22%のプログラム一時金が加算される。

DFGのベッカー(Prof.Dr. Katja Becker)会長は次のように述べた:「FIPは活動対策パッケージの中心となるもので、特に有望な研究アイデアを持つ研究ネットワークを強化し、研究の強みをさらに発展させ、それぞれの科学的なプロフィールを研ぎ澄ませるようHAW・FHを支援したい」

合計69件の申請が、専門家パネルによって審査された。

今回承認されたFIPは、研究自体だけでなく、環境構築効果も期待されており、それぞれの拠点でさまざまな制度化が計画されている。特にキャリアの初期段階の研究者の資格に重点が置かれていて、キャリア開発のための体系的なオファーや、教育との密接な連携によって対処される。

各HAW・FHのFIPのプロジェクト名は以下のとおり:

1)アンハルト応用科学大学:「さまざまな空間的・時間的スケールによる農業の生態系と景観の回復」
2)ベルリン応用科学大学:「基盤モデル研究のためのベルリン・イニシアチブ」
3)ベルリン経済法科大学:「グローバル・サプライ・チェーンとバリューチェーンの課題とレジリエンス」
4)ボッフム応用科学大学:「流量測定の改善と研究のための校正された仮想マルチスケール波動計測定ラボ」
5)ボン・ライン・ジーク応用科学大学:「CytoTransport:細胞輸送プロセスのメカニズムと改質」
6)エスリンゲン応用科学大学:「スマート・ファクトリー・グリッド(Smart Factory Grid)」
7)フルダ応用科学大学:「未来志向の実践と共同体の相互規約」
8)エルンスト・アッベ応用科学大学:「ライフサイエンスにおけるエンジニアリング・ソリューションのためのテーラーメード光学」
9)ニュルンベルク応用科学大学:「DuraFuelCell:モバイルおよび定置型アプリケーション向け水素燃料電池システム開発のためのマルチスケール研究」
10)オスナブリュック応用科学大学:「オーダーメードでエビデンスに基づいた理学療法ケアの基礎を築くための、プロの音楽家の筋骨格系障害の調査」

DFG会長は次のように付け加えた:「FIPは、その名に恥じず、助成を受けたHAW・FHに強力かつ永続的で体系的な効果をもたらすと確信している。HAW・FHの特別な強みを活かし、大学やその他の研究機関の強みを補完することで、ドイツの科学界全体にも大きな付加価値が生まれる」

[DW編集局]