[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2023/12/13
抄訳記事公開日:
2024/01/19

Horizon(EUの研究・イノベーション助成金プログラム)の反実仮想分析

The Horizon effect: A counterfactual analysis of EU research and innovation grants

本文:

(2023年12月13日付、欧州委員会の標記発表の概要は以下のとおり)

欧州委員会の研究・イノベーション総局はこのほど、研究・イノベーション枠組みプログラムであるHorizon 2020が、欧州の企業成長の原動力としてどのように貢献したかを示す調査報告書を発表した。

この調査では、「差分の差分法(DiD)」を採用している。これは、プログラムの影響を受けたグループとそうでないグループの変化を経時的に比較することで、プログラムの実際の影響を分析する手法である。今回の調査には、約4万社の民間企業が参加し、2010年から 2022年までのデータを調査対象とした。Horizon 2020の助成金を受けた企業と受けなかった企業が、同じ期間にどのように変化したかを観察することで、助成金の効果を判断している。

Horizon 2020助成金を受けた企業は、受けなかった企業と比較して、雇用が20%増加し、総資産と収益が30%増加した。これは、助成金を受けた企業のプラスの変化は、他の要因ではなく、Horizon 2020プログラムによるものである可能性が高いことを示している。このプラスの影響は、「情報・通信」および「専門的・科学的・技術的活動」の部門で特に顕著であった。

この調査結果は、Horizonが企業の業績拡大、イノベーションの育成、成長促進、そして明るい経済の未来の形成において、如何に重要な役割を果たしてきたかを示している。

[DW編集局]