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- 国・地域名:
- 英国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 英国研究・イノベーション機構(UKRI)
- 元記事公開日:
- 2023/12/19
- 抄訳記事公開日:
- 2024/01/22
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バッテリー技術のイノベーションに1,100万ポンドを助成
£11 million awarded to support battery technology innovation
- 本文:
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(2023年12月19日付、英国研究・イノベーション機構(UKRI)の標記発表の概要は以下のとおり)
UKRIの「ファラデー・バッテリー・チャレンジ(FBC)」から、20のバッテリー技術のイノベーターに最大90万7,000ポンドの助成金が授与された。
FBCは、英国における最先端のバッテリー技術の開発と実用化を加速し、英国のバッテリー分野のサプライ・チェーンの成長支援を目的としている。
この競争的助成には、初期段階の実現可能性調査とより高度な研究開発の2種類のプロジェクトを対象としており、総額1,100万ポンドの資金提供が用意されている。プロジェクトは、英国の自動車部門がネットゼロの公約を達成できるよう、費用対効果が高く、長期的で、持続可能なものであるかについて評価を受けた。
採択されたプロジェクトには以下のとおり。
■DANCERプロジェクト
Echion Technologies社とWarwick Manufacturing Group社の共同プロジェクトであり、リチウムイオン電池の性能向上を図るEchion社の急速充電バッテリー材料の迅速な商業化を目標として、合計146万ポンドの2件の助成金が授与された。本プロジェクトの重点は、顧客の要求仕様を満たし、2025年以降の自動車市場の要件を超える独自のセル設計開発にある。■AEROPROOFプロジェクト
Thermulon Ltd社が主導し、サウサンプトン大学およびCPIと共同で行うこのプロジェクトには、Thermulon社の超断熱エアロゲルが使用される予定で、総額55万ポンド弱の助成金が授与された。これは、リチウムイオン電池の熱暴走(thermal runaway)を抑えるために使用される。熱暴走では、セルが制御されずに発熱し、安全な動作温度を超え、モジュールの残りの部分にドミノ効果を引き起こす。本プロジェクトでは、このような熱事故を防ぐよう設計された、英国初のエアロゲルベースの電気自動車要の熱暴走バリア(thermal runaway barrier)を開発する。■LIBerateプロジェクト
Cellmine Ltd社が主導し、RS Bruce社およびセント・アンドリュース大学と共同で行うプロジェクトが、52万5,000ポンド強の助成を獲得した。本プロジェクトは、この分野で重要課題となっているリチウム電池のリサイクルを改善することを目的としている。2030年までに年間73万トンのバッテリー廃棄物が発生すると予想されており、このプロジェクトの革新的なプロセスは正極金属のリサイクルに革命をもたらし、英国の持続不可能な埋め立て廃棄物を削減する可能性がある。 [DW編集局]