[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2023/12/14
抄訳記事公開日:
2024/01/24

欧州委員会、Horizon Europe戦略計画に道を開くフォーサイト報告書を発表

Commission publishes foresight report paving the way for Horizon Europe’s next Strategic Plan

本文:

(2023年12月14日付、欧州委員会の標記発表の概要は以下のとおり)

研究・イノベーション総局はこのほど、Horizon Europeの次期戦略計画(2025~2027年)策定に大きく貢献する「フォーサイト」報告書を発表した。この包括的な調査は、世界および欧州の研究・イノベーション(R&I)政策に影響を与える、最も関連性の高い新たな動向、機会、課題について洞察に富んだ視点を提供している。

本報告書は、欧州のR&I政策立案の次のステップに情報を提供し、Horizon Europe次期戦略計画、より大局的にはEUにおけるR&Iの将来展望を形成するものである。本調査で得られた結論は、今後数年間にわたる欧州のR&Iに対するアプローチの決定、Horizon Europeの後期計画の推進、さらにはポストHorizon EuropeにあたるR&I枠組みプログラム(Framework Programme for R&I.)の策定に有益なものとなるであろう。

■ 報告書の要点

本報告書は、EUのR&I政策の代替シナリオとして、6つのマルチレベル・シナリオを提示している。
本調査は、2040年に焦点を当て、世界情勢、テクノロジーと社会、社会と自然、社会と価値観の変化という4つのクラスタにわたる11項目の潜在的混乱要因について掘り下げている。これらの領域には、地政学的な再編や気候変動から、新たに出現するグローバル・コモンズや人工知能(AI)の変革の可能性まで、幅広い課題と機会が含まれている。
調査結果は、グリーンおよびデジタル移行がもたらす社会的課題に効果的に対処しながら、EUの技術と産業におけるリーダーシップを強化する必要性を浮き彫りにしている。この調査は、グローバル・ガバナンスの改善、危機に対するレジリエンスの強化、共通資源のバランス、新たな課題への再帰的アプローチの採用など、Horizon Europeの主要な戦略目標も引き続き提案している。

本報告書の重要ポイントの1つは、よりオープンで柔軟なアプローチ、新たな課題への対処、国際協力のさらなる推進である。プログラムの運営においては、代替シナリオを常に意識し、オープンな審議プロセスを取り、論争や混乱に直面しても合意を目指す対応が必要である。

[DW編集局]