（2023年12月19日付、欧州委員会の標記発表の概要は以下のとおり）

欧州委員会はこのほど、EUイノベーション基金の下で6,500万ユーロを超える支援を受ける17の小規模で革新的なクリーン技術プロジェクトを選定した。この資金は、中小企業を含む欧州企業による、エネルギー集約型産業、再生可能エネルギー、エネルギー貯蔵における画期的な技術の市場投入を支援する。プロジェクトは幅広い分野をカバーしており、特に再生可能エネルギー用部品、ガラス、セラミック、建築資材の製造に重点を置いている。また、エネルギー貯蔵、太陽エネルギー、再生可能エネルギー、鉄鋼、石油精製、化学、セメント・石灰、水素の分野のプロジェクトもある。

プロジェクトは、操業開始から10年間で、CO2換算で180万トン以上の排出を削減し、欧州の脱炭素化とクリーンエネルギー移行に貢献すると期待されている。これらの新規プロジェクトにより、「イノベーション基金（Innovation Fund）」は地理的な範囲を拡大し、合計24か国のプロジェクトをカバーすることとなる。

採択されたプロジェクトは以下のとおりである。

■エネルギー集約型産業：8件のプロジェクトに3,260万ユーロ
・ガラス、セラミック、建築資材関連プロジェクト3件（イタリア）
・石油精製分野1件、セメント・石灰分野1件のプロジェクト（いずれもスペイン）
・水素プロジェクト1件（クロアチア）
・鉄鋼分野1件、化学分野1件のプロジェクト（いずれもイタリア）

■エネルギー貯蔵：2件のプロジェクトに840万ユーロ
・マルチエネルギー・スマートグリッド１件（フランス）
・熱エネルギー貯蔵１件（デンマーク）

■再生可能エネルギー：7件のプロジェクトに2,440万ユーロ
・再生可能エネルギー発電用部品の製造プロジェクト3件（フランス、ハンガリー、ラトビア）
・太陽光発電プロジェクト2件（フランス、ギリシャ）
・海運およびフレキソ印刷産業における再生可能エネルギーの利用に関するプロジェクト2件 （1件はオランダ、もう1件はスウェーデン、フィンランド、ノルウェー）

[DW編集局]