[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
首相府投資総務庁(SGPI)
元記事公開日:
2023/12/18
抄訳記事公開日:
2024/01/26

フランス2030の2年:宇宙部門の受賞者発表、宇宙技術・機器の公募開始

Deux ans de France 2030 : les derniers lauréats du volet spatial dévoilés et lancement d’un appel d’offre sur les technologies et instruments spatiaux

本文:

(2023年12月18日付、首相府投資総務庁(SGPI)の標記発表の概要は以下のとおり)

政府の5か年投融資計画「フランス2030」の2周年を記念して、ブリュノ・ルメール経済・財務・産業・デジタル主権大臣、シルヴィー・ルタイヨ高等教育・研究大臣、ブルーノ・ボネルSGPI長官らは、8,000万ユーロ超の公共投資を行う「フランス2030」の宇宙部門の受賞24社を発表した。

支援プロジェクトは、宇宙戦略に関する下記の優先分野をすべてカバーしている。

▽現在国際的な舞台で展開されている、民間の新たな技術開発を巡る競争に全面的に参加し、フランスが宇宙への自律的なアクセスを確保できるようにする。
▽衛星コンステレーションの分野で戦略的な地位を確立し、低軌道衛星開発でのイノベーションに向けてフランスの宇宙産業が準備を行う。
▽軌道上サービスから宇宙監視まで、宇宙の新たな市場や利用に対応してエコシステムの最適化を図る。

宇宙部門の受賞プロジェクト24件は、下記のプロジェクト公募(AAP)4件と入札公募1件に応募したものである。

▽AAP「小型・マイクロロケットの開発」:総投資額4,200万ユーロで、国の支援が2,200万ユーロとなる4件の新規プロジェクト
▽AAP「衛星コンステレーションの技術開発と産業化」:生産に必要な総投資額1億1,000万ユーロで、国の支援が4,400万ユーロとなる9件の受賞プロジェクト
▽AAP「軌道上サービス」:総投資額1,400万ユーロで、国の支援が800万ユーロとなる3件の新規プロジェクト
▽AAP「宇宙監視」:総投資額430万ユーロで、国の支援が180万ユーロとなる2件の新規プロジェクト。
▽入札公募「水の監視と管理のための宇宙関連データの利用」:総額530万ユーロの公共発注となる水文学の入札の受賞者である6グループに統合された9事業体

平行して、国立宇宙研究センター(CNES)が国に代わって運営する2件の新たな入札公募が開始された。一つは、宇宙技術と機器の軌道上での実証と確認のためのサービスと成果に関わるものであり、もう一つは、特権を有する関係者のニーズを満たすため、オープンに使える衛星データ、または商用に供される衛星データを高度に処理し、監視や危機管理の実証サービスに関するものである。

経済・財務・産業・デジタル主権省企業総局(DGE)、高等教育・研究省研究・イノベーション総局(DGRI)、軍事省軍事装備総局(DGA)が主導し、SGPIと連携するもので、総予算15億ユーロの「フランス2030」の宇宙部門には、現在100件以上のプロジェクトがある。これらのプロジェクトに対する国の投資は、約3億5,000万ユーロで、その3分の2以上が新興企業や研究機関の参加拡大に向けられている。

国の以下の取り組みは、宇宙部門のあらゆる分野におけるリーダーとしてのフランスの地位を確立し、強化することを目的としている。

▽急成長する市場におけるフランスの地位を確保するために、新興企業を対象に費用の3分の2を補助することによって、フランスの「新たな宇宙(New Space)」を強化する。
▽宇宙研究の成果と産業イノベーションをより効果的に連動させ、宇宙の未来像を形作る革新的技術に投資する。
▽ユーザーが示す明確なニーズと有望な市場へ投資を振り向ける。

[DW編集局]