[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2024/01/05
抄訳記事公開日:
2024/02/15

洪水や豪雨に対する防御力強化の研究

Forschung für mehr Schutz gegen Hochwasser und Starkregen

本文:

(2024年1月5日付、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)の標記発表の概要は以下のとおり)

集中豪雨とそれに伴う洪水は、被災者全員にとって大きな驚異である。BMBFは、洪水に対する防御を強化し、その対処を支援し、救援組織を効果的に準備するための対策・研究プロジェクトを支援している。

■予測の向上(ClimXtreme):3年間の研究により、2021年のアール(Ahr)川洪水のような異常気象に対して、人為的な気候変動が影響した確率を計算できるようになった。これにより、将来の異常気象の頻度、強度、被害を予測することが可能となる。

■極端な降水に対処する組織の改善(WaX):プロジェクトFloReSTでは、都市部における技術を活用した洪水対策、特に人工知能(AI)やロボット支援型の緊急排水路の発見や特定に取り組んでいる。

■気候変動に対するレジリエンスの強化:2017年以降、BMBFは、社会のニーズを考慮しながら都市や地域を気候変動により強靭にする方法を探るプロジェクトに、4,100万ユーロを資金提供している。

■環境汚染に関する知識の構築(RegIKlim):8つの研究プロジェクトでは、気候変動に伴う環境への影響に関する知識を蓄積しており、気候変動の影響に対して信頼性ある適応ができるよう、共通のデジタルデータベースを構築している。

■市民保護と災害対策の改善:連邦政府の枠組みプログラム「市民安全保障研究(Forschung für die zivile Sicherheit)」では、洪水や災害対策のための移動式防護壁の試験と最適化を行える試験施設を整備された。

■沿岸地域の洪水対策:沿岸防御および洪水対策分野における持続可能なソリューションの開発を支援し、沿岸工学研究を助成している。沿岸地域社会の持続可能な開発、地域のレジリエンス強化、予測能力の大幅な向上が目標である。

■異常気象から学ぶ(KAHR、HoWas2021):2021年のアール川洪水に関連して、当時の市民保護と危機コミュニケーションにおける関係者の行動評価を行い、将来の異常気象が発生した場合の行動に関する、貴重な提言をまとめた。

[DW編集局]