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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ研究振興協会(DFG)
- 元記事公開日:
- 2024/01/10
- 抄訳記事公開日:
- 2024/02/22
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DFG、Futuriumに資本参加
- 本文:
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(2024年1月10日付、ドイツ研究振興協会(DFG)の標記発表の概要は以下のとおり)
DFGは、科学コミュニケーションへの取り組みをさらに拡大している。基礎研究の役割にスポットを当て、社会と交流する創造的な場を提供する。ドイツ最大の研究助成機関であり、科学の自治を実践するDFGは、ベルリンの科学と研究開発の博物館Futuriumに資本参加する。この決議は、ザールブリュッケンで開催された2023年のDFG年次総会の中央委員会にて全会一致で可決され、その後、連邦政府と州政府の合同科学会議(GWK)と、Futurium社の株主総会でも承認され、今月発効した。
DFGのベッカー(Prof. Dr. Katja Becker)会長は次のように述べた:「DFGは、科学者とそのプロジェクトへの助成、独自の科学コミュニケーションにおける新たなイベントやフォーマット、科学団体の共同イニシアチブである「科学との対話(Wissenschaft im Dialog)」などへの参加を通じて、この分野での活動を継続的に拡大している。Futuriumへの資本参加は、科学コミュニケーションにさらなる弾みをつけることを目的とした新たな一歩である」
今回の資本参加により、DFGは2019年に設立されたFuturiumの15の株主のうちの1つとなった。DFGは、従来の博物館の概念を変革することで、「未来の館(Haus der Zukünfte)」および「科学とイノベーション拠点、知識社会の対話の場」として自らを位置付けているFuturiumのプログラム策定・検討において、主要な役割を果たしたいと思っている。その中心となるのは、自然、人間、技術の三つの上位概念としての「思考空間(Denkräume)」に関する常設展示で、毎年新たなトピックが追加される。
ベッカー会長は、次のように述べた:「新たな株主として、この機会を活用し、DFGが特に推進している知識主導型研究を用いて中心的な役割を果たしたい。科学に直接接触することの出来ない多くの若者や訪問者に向けたFuturiumのコンテンツは特に有効である」。今回の資本参加によって、助成を受ける科学者にとっても、コミュニケーションと対話のための新たな機会が生まれる。ベッカー会長はさらに、「Futuriumは、数年にわたって成功し、社会との交流のための創造的な場となっている。この点で、我々も今年からここで積極的な役割を果たすことを非常に楽しみしている」と述べた。
[DW編集局]