[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
英国宇宙庁
元記事公開日:
2024/01/17
抄訳記事公開日:
2024/02/27

月の水浄化に関する国際的な賞が発足

Water on the Moon: international prize launches for purifying lunar water

本文:

(2024年1月17日付、英国宇宙庁の標記発表の概要は以下のとおり)

月の水浄化技術の開発を支援するべく、英国・カナダ共同の120万ポンドの「Aqualunar Challenge」が開始される。

英国の10人に6人近く(58%)が、宇宙の過酷な環境に対処する技術の開発が地球においても役立つと考えており、半数以上(56%)が、宇宙で技術を利用することが、我々が地球を理解し、それを守る方法を理解することに繋がると考えている。

「チャレンジ・ワークス(Challenge Works)」と英国宇宙庁(UKSA)による新しい研究は、120万ポンドのAqualunar Challengeの開始を記念するものである。この新たな国際チャレンジ賞は、カナダ宇宙庁(CSA)および「インパクト・カナダ(Impact Canada))との協力のもと、月の地下に埋もれた水を浄化する方法を開発し、月での人類の居住を可能にする革新的な技術の設計に貢献するものである。

英国は2020年以降、NASAおよび世界中のパートナー宇宙機関とアルテミス協定に署名している。この協定は、安全な運用、宇宙資源の利用、宇宙ゴミの削減、科学データの共有についての共通理解を確保するため、米国が英国、カナダ、日本、オーストラリア、イタリア、アラブ首長国連邦(UAE)などの宇宙探査国と協力して策定した一連の原則である。

月の持続可能性への支持は調査に反映されており、10人に8人(78%)が月の資源を責任を持って利用することが重要だと考えており、4分の3以上(76%)が、月の探査は月の環境へのダメージを最小限に抑えて行うべきだとしている。月の水に関しては、10人中8人(79%)が、単一の国が権利を有するものでないと考えており、3分の2以上(68%)が、月の探査と居住は国際的な取り組みとすべきであると考えている。

Aqualunar Challengeへの応募は、月面の汚染物質除去と水の浄化という課題を、効率的で信頼性の高い方法で解決するテーマでなければならない。2024年6月、Aqualunar Challengeでは、最も有望アイデアを推進する英国主導の10チームに、シード資金としてそれぞれ30,000ポンドが支給される。2025年3月には、3チームが優勝者と準優勝者に選ばれ、ソリューションを次のレベルに引き上げるためにさらに30万ポンドが提供される。

[DW編集局]