[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国家科学技術会議(NSTC)
元記事公開日:
2023/12/31
抄訳記事公開日:
2024/03/13

連邦サイバーセキュリティ研究開発戦略計画

Federal Cybersecurity Research and Development Strategic Plan

本文:

(2023年12月31日付、国家科学技術会議(NSTC)の標記発表の概要は以下のとおり)

バイデン大統領は、サイバーセキュリティが経済活動、重要インフラ、民主主義、データと通信のプライバシー、国防にとって不可欠であるとし、2023年3月に「国家サイバーセキュリティ戦略(National Cybersecurity Strategy:NCS)」を発表した。NCSは、悪意ある活動を防止・阻止と、デジタルエコシステムに対する国民の信頼強化に向け、サイバーセキュリティの強化が急務であることを明確にしている。そのため、このたびNSTCは2023年連邦サイバーセキュリティ研究開発戦略計画(Federal Cybersecurity Research and Development Strategic Plan)を策定し、連邦政府が資金提供するサイバーセキュリティの研究開発の優先順位について、連邦機関に最新のガイダンスを提供した。本計画は、以下の目標・課題を掲げている。

① 人間中心のサイバーセキュリティ:情報システムの設計、運用、セキュリティの決定に際し、人間優先のアプローチをとる
② 信頼性:ハードウェア層からアプリケーションやサービスに至るコンピューティングのすべての層で、必要なレベルの信頼を確立する
③ サイバー・レジリエンス:サイバー攻撃や障害の際に、重要な機能の提供の継続を可能にする
④ 指標、計測、評価:リスク、回復力、信頼性を全てのレベルで評価・定量化する能力を向上する
⑤ 研究、開発、実証用インフラ:国家レベルの取り組みをアップデートする

また、①ソフトウェア・ハードウェアのサプライチェーン保護、②信頼性あるAIの実現、③クリーンエネルギーの未来の確保、に関する研究を優先すべきことを示している他、サイバーセキュリティ研究開発における連邦政府、産業界、学界の役割と、連携・協力の方策とを明示している。

[DW編集局]