[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国家科学技術会議(NSTC)
元記事公開日:
2024/01/19
抄訳記事公開日:
2024/03/15

「国家新興汚染物質研究イニシアチブ(NECRI)」の実施計画

National Emerging Contaminants Research Initiative Implementation Plan

本文:

(2024年1月19日付、国家科学技術会議(National Science and Technology Council:NSTC)の標記発表の概要は以下のとおり)

2022年8月、NSTCの新興懸念汚染物質戦略チーム(CEC ST)は、「国家新興汚染物質研究イニシアチブ(NECRI)」を発表していた。NECRIは、全国民に清潔な飲料水を豊富に提供する取り組みの一環として、新興懸念汚染物質(contaminants of emerging concern:CECs)に対処するための国家ビジョンを設定した。CECとは、新たに特定された、または再出現した製造物・天然物で、人の健康や環境に悪影響を及ぼす可能性のある物理・化学・生物学的物質、放射性物質、または核物質であり、現在の国の飲料水規制対象外のものを言う。NECRIは、飲料水中のCECの検出と評価および健康への悪影響の特定と低減における研究ギャップに対処するため、以下の5つの目標を掲げていた。

1)CECの特定からリスク低減までの時間短縮
2)CECの発見・追跡・理解・低減のためのツールの革新
3)CECに関する意思決定のためのツールとアプローチの開発・展開
4)連邦・非連邦パートナー間の学際的CEC研究活動の調整
5)CECに関する情報発信における透明性と国民からの信頼の醸成

このたびの実施計画では、これら5つの目標を達成するための諸々の行動を特定し、それらを短期(3年以内)および長期(3年以上)の活動としてまとめた。5つの目標の達成により、以下の現実的成果に繋がる。

1)CEC特定のための省庁間協力プロセス
2)特定されたCEC評価における迅速的な意思決定を可能とする省庁間の調整メカニズム
3)リスク特性評価における新たなツールやデータの導入・活用を支援する枠組み
4)社会の信頼および効果的で公平なリスクコミュニケーションを確保するための市民参加

[DW編集局]