[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立衛生研究所(NIH)
元記事公開日:
2024/02/13
抄訳記事公開日:
2024/03/28

NIH、コロナ後遺症治療の研究を強化

NIH to bolster RECOVER Long COVID research efforts through infusion of $515 million

本文:

(2024年2月13日付、国立衛生研究所(NIH)の標記発表の概要は以下のとおり)

COVID-19の流行から4年が経過したが、コロナ後遺症(Long COVID)は依然として未解決の複雑かつ緊急の課題である。米国疾病予防管理センター(CDC)によると、COVID19に罹患したことのある成人の9人に1人がコロナ後遺症を患っている。このため、NIHは、コロナ後遺症を完全に理解、診断、治療するための研究プログラム「Researching COVID to Enhance Recovery (RECOVER)イニシアチブ」に、今後4年間で5億1,500万ドルを投入する。2021年に11億5,000万ドルの議会予算で開始されたRECOVERイニシアチブは、コロナ後遺症の理解を深め、有効な治療法の確立のために体系的、包括的かつ厳密なアプローチをとっている。5億1,500万ドルの追加資金は、これまでの重要な研究を基礎とした以下のような活動に投入される。

①コロナ後遺症の緩和に有効な治療法を見つけるため、臨床試験で追加の介入策をテストする。
②SARS-CoV-2(コロナウィルス)がコロナ後遺症を引き起こす際に、身体の各部位にどのような影響を及ぼすかについての理解を深め、診断と治療のための潜在的な生物学的標的を特定する。
③成人および小児におけるコロナウィルス感染後の長期的影響を調査し、糖尿病、癌、神経障害などの疾患リスクに対する影響や完治・回復に寄与する因子と介入策を解明する。
④コロナウィルスの影響をさらに解明し、介入策に情報を付与するために必要な、多種多様な臨床データと生物試料の収集、統合、分析、保管を継続するためのデータ管理と研究インフラへの支援を維持する。

なお、具体的な研究計画は現在策定中であり、科学的、臨床的、公衆衛生的な問題の変化に対応するため、新たな資金の具体的な配分は調整される可能性がある。

[DW編集局]