[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
科学・イノベーション・技術省(DSIT) 
元記事公開日:
2024/02/05
抄訳記事公開日:
2024/04/01

脳スキャナー、ナビゲーション・システム、量子コンピューティングのブレークスルー促進に4,500万ポンドの投資

Unlocking the potential of quantum: £45 million investment to drive breakthroughs in brain scanners, navigation systems, and quantum computing

本文:

(2024年2月5日付、科学・イノベーション・技術省(DSIT)の標記発表の概要は以下のとおり)

DSITは本日、2033年までに量子対応経済への移行を目指す取り組みの一環として、この技術の可能性を活用し、医療、エネルギー、輸送などを抜本的に改革するため、量子分野に総額4,500万ポンドを投資すると発表した。

資金提供を受けるプロジェクトには、てんかんや認知症などの診断改善を目的とした量子技術を使用したハイテク脳スキャナーの開発や、量子センサーを使用してコストを削減し、トンネル内の安全性を向上させる列車用スマートナビゲーション・システムの開発などが含まれる。これらの取り組みは、英国で開発されている最先端の技術であり、医療や交通に革命をもたらす可能性がある。

量子技術は、現在の最先端のコンピュータの能力を超えるような複雑な課題を解決する可能性を秘めており、センシング、タイミング、イメージング、通信の新たなフロンティアに到達することを可能にする。

英国研究・イノベーション機構(UKRI)の技術ミッション基金(Technology Missions Fund)と国立量子コンピューティング・センター(NQCC)は、世界をリードする量子コンピューティング・ハードウェア・プロトタイプを開発・提供するため、コンペティションを通じて3,000万ポンドを投資している。さらに、量子技術促進基金(Quantum Catalyst Fund)から1,500万ポンドを投入し、政府における量子の活用を加速させている。いずれも、官民両部門で、量子技術を実際の用途で使用できるようにするものである。

量子技術は、「英国科学技術枠組(UK Science and Technology Framework)」で定められた政府の5大重要技術の1つである。量子技術は、すでに社会の大きな課題に対して解決策を提供しているほか、今後新たな能力が開発される可能性も秘めている。

[DW編集局]