[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領科学技術諮問会議(PCAST)
元記事公開日:
2024/02/20
抄訳記事公開日:
2024/04/11

PCAST、温室効果ガスの効果的削減の加速に関する報告書を発表

PCAST Releases Report on Accelerating Effective Reduction of Greenhouse Gas Emissions

本文:

(2024年2月20日付、大統領科学技術諮問会議(PCAST)の標記発表の概要は以下の通り)

本日PCASTは、国全体の協調的な取り組みと評価・検証システムの拡大を通じた温室効果ガス排出の削減を目指す報告書を発表した。この試みは、特に多量で有害な温室効果ガスであるメタンも対象としている。温室効果ガスの排出は気候変動を引き起こし、食料と水の安全保障を脅かし、人間の健康と福祉に悪影響を及ぼす。温室効果ガスの削減・排出ゼロに向けた取組を活性化することにより、国はより健康・安全で、かつ繁栄する道を歩むことができる。

報告書の提言は「統合温室効果ガス測定・監視・情報システム推進国家戦略」を補完・拡張し、2050年までにネットゼロ排出経済を実現するという政権の目標を加速するものである。

PCASTの提言は以下の通り:

・我が国の全排出量の測定・監視・報告・検証データに係る共通のデータシステムを確立する。これにより、複数の地理的・時間的スケールについて正確で粒度が高く、検証済みでタイムリーな温室効果ガス情報の提示が可能となる。
・温室効果ガス排出量の測定・監視・報告・検証の革新に向けた研究・インフラを強化することにより、2050年以降のネットゼロ排出の達成に向けた進捗を追跡・加速する能力を高める。
・全部門のメタン排出量の包括的かつ最新の監視・報告を拡大し、大気観測アプローチ(atmospheric approach)による検証を取り入れる。
・気候変動に配慮した農業・林業活動の効果と実施を評価・強化するため、まずメタンに焦点を当て、農業・林業部門からの温室効果ガス排出量の測定・監視・報告・検証の加速・拡大・現代化・維持を進める。

これらの取り組みは、気候危機に対処し、全ての米国民にとってより良い環境の創出を目指す政権の継続的な行動を支援する、有意義な変革を提唱するものである。

[DW編集局]