[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
政府各省
元記事公開日:
2024/02/21
抄訳記事公開日:
2024/04/17

中期計画予算の2.2%を執行停止へ

Décret n° 2024-124 du 21 février 2024 portant annulation de crédits

本文:

 複数年研究計画(LPR、中期研究計画)の2024年分の予算267億0,800万ユーロについて、政府は2月21日付の政令で、2.2%にあたる5億8,800万ユーロの執行を停止する方針を明らかにした。事実上の予算削減で、背景には、財政赤字を少しでも圧縮しようとする意図がある。

 LPRは、高等教育や研究関係の予算を2030年まで継続して増額する政府の中期計画で、一般会計の主要経費の一つ、「研究・高等教育費」(研教費)を財源とする。高等教育・研究機関の基盤的支援、フランス国立研究機構(ANR)が公募する競争的資金各種プログラム、博士人材の待遇改善などの増額を目指している。

 なお同日付の政令には、LPRだけでなく、「研教費」全体(2024年当初予算318億3,900万ユーロ)でも、2.8%にあたる9 億0,400万ユーロの執行を停止するほか、政府一般会計全体(同5,820億3,100万ユーロ)でも、1.7%にあたる101億7,600万ユーロの執行を止めることも明記されている。

【DW編集局からおことわり】

 参照元である政令には、直接的に「予算の執行を停止する」などと表現している文言はありません。2023年12月に国会で可決・成立し、発表されている24年政府一般会計当初予算との比較などにもとづいて、この記事を作成しています。(フランス担当フェロー・内田遼)

[DW編集局]